ゴトウイズミさんの決意。

いつだったろう。ヲルガン座の噂を聞いたのは。
いや噂を聞いたのではなく、
ワシの注目してるミュージシャンの多くがここでライブをやるから、
気になり始めたのかもしれない。
とにかくヲルガン座はいつしか「すごく行ってみたい場所」になっていた。

気になっていろいろ調べると、
そこはただの箱なだけではなく、
ミュージシャンがやってるらしいこと、
そのミュージシャンは、まだ観たことないけど、
気になっていたゴトウイズミさんであるらしきことがわかって来た。
そして同じく大阪で女性ミュージシャン、
敬愛する伊藤せい子さんがやってるムジカジャポニカに、
ゴトウイズミさんが来たとき、観に行った。

音楽もおもろかったけど、思ったのは
「この人の作ろうとしてるのは、
音楽も含めた空間、演劇的な世界、
みたいなもんなんやろな」と感じ、
ますますヲルガン座が気になった。

イズミさんと知り合うとイズミさんは、
ムジカが周年のとき、予告もなく、
ただの店員として手伝いに来るような
心意気のあるかっこいい姉さんだった。

ようやくヲルガン座に足を踏み入れたのは去年。
そこはもう、思った通り、いやそれ以上の場所だった。
古いビルの一棟借り。
すべての場所に濃密で香ばしい
ワシの好きな雰囲気が漂っている。
それはきっと、役所や大企業の作った空間には
決して生まれない文化の香りなのだろう。
「ここさえあれば、広島に住んでも構わない」と
思うほど、気に入った空間だった。
実際にもここから、いろんな面白いことが
誕生している、という話も聞いた。

そのヲルガン座が。

リンクした文章を読み出して、ビックリした。
ワシは広島に詳しくないので、
あの場所が広島でどれくらい都心なのかもよくわかってないが、
「こんなことになるとは」と信じられない気持ちだった。

しかし、文章を読み進めて行くと、
イズミさんの決意に涙が出た。
イズミさんは1人で、あの宝石箱を守ろうとしている。
個人で負担するには、きっと莫大な額のお金なんだろう。
それを背負ってでも、あの場所を支えようとしている。

ワシらにできることは、
イズミさんを1人にしないことなのだろう。
物心、いろいろな面で支えて、
一人では乗り切れないような障害を
ともに超えて行くことなのだろう。

イズミさんのことだ。
これをヲルガン座の危機とするのではなく、
ヲルガン座がさらにヲルガン座になるための
機会として育てて行くことになるだろうと信じている。

今はまだ何ができるか、わからないが、
できることを、できるだけやって、
あの宝石箱を大きくして行く手伝いをしたいと思う。

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