橋本ヒネモスのBBBムービーvol.16「永遠ノ矢トワノアイ」「茶飲友達」。
「永遠ノ矢トワノアイ」。
現代のアイヌの人たちを描いた映画。
舞台のお芝居をそのまま映画化したものだった。
今の時代を生きる人にとって、
アイヌの血を引く、ということがどういうことなのか、
いわばアイデンティティを探すストーリーで、
その話自体は、ようできてるな、と思うものの、
やはり、舞台ならではの、オーバーアクション目の演技が、
映画のスクリーンを通して観ると、
さらにオーバーに思えて、
少し、恥ずかしくなっては、来た。
ドキュメンタリー挟むとか、字幕入れて観やすくするとか、
映画ならではの、観せ方をもう少し工夫してくれたらなあ、とは思った。
そういう気持ちがあったからか、
エンドロールの安東ウメ子さんの音楽が、
一番印象に残った。
たぶん、舞台を実際に観た人は、
映画よりも舞台が好き、って思うんやろうな。
「茶飲友達」。
面白かった。
若い人がオーガナイズする、
高齢者男性向けの高齢者女性の売春クラブの話。
若い人も含め、それぞれの人たちの寂しさや、家族を求める姿が、
丁寧に書き込まれてて、一人一人の人物に思い入れのできる
観応えのあるストーリーだった。
ワシとしては、近頃、「性能力と性欲は別物やなあ」と思ってて、
性欲は年齢関係なく、ずっとあっても、
性能力は衰えていくなあ、と実感してるので、
出てくる、どの男性もいたしてるのが少し、違和感あったけど、
それは、個人個人の問題かもしれんな。
そっか〜、世間的には性能力も衰えないもんなんか〜、
と少し、悲しくもなってしまった(笑)
最後の方、やはり利害関係で結びついてた疑似家族より、
最終的には、血の繋がった、本物の家族、
みたいな印象を持ってしまうのが、ちょっとだけ残念やったな。
でも、観て損のない、骨太映画やと思いました。