伊藤せい子、ゴトウイズミ、タテタカコ@ムジカジャポニカ。

昨日は恐ろしい夜だった。
伊藤せい子、ゴトウイズミ、タテタカコ、
楽器は違うがワシの好きな三大女性弾き語りが、
ムジカジャポニカに勢揃いするのだから。
気合入れて対抗するか、目立たぬよう隅っこで小さくなってるかしかあるまい。
ワシは迷わず後者を選んだ。

まずは伊藤せい子にゃん。
せい子にゃんの歌を久しぶりに聴く。

身を任すようにして聴いていると、間違いなく「今」を歌ってるのに、
何か子ども時代に引き戻される気がする。
いや、子ども時代だけじゃなく、学生時代にも、仕事を始めた頃にも、
いろんな時代の自分が浮かんでくる。
その時代に連れて行かれる。
理由を考えてみたが、さっぱりわからない。
けどたぶん間違いないのは、ワシがせい子にゃんの歌に安心して、
もたれかかってるということなのだろう。
だけど、せい子にゃんが「今」を歌ってるからか、
思い出に安住したり、うっとりするわけではなく、
明日からも生きて行こう、という気持ちに素直になってるワシがおる。
おー山之口貘さんの「鮪に鰯」!
ほんまええ歌、歌わはる!ほんでギターも歌を引き立てて、
すごく「丁度良い」!!

続くゴトウイズミさんは、本日、年に一度あるかないかのスッピン祭!(笑)
あ!この人、化粧しなくても、綺麗で色っぽいんやな!
しかも今日は、スッピンな分、可愛らしさもあって、印象が変わる、
というより膨らむ。

ムジカジャポニカへの愛に満ちた手紙の朗読、泣きそうになった。
イズミさんは、ダンサーやし、役者もしてるから、
曲順やMC含め、表現力がすごい。
いろんな意味で自分のことをよく知ってて、
ステージ全体を客観的に演出している。
そして音楽は、切ないもの、コミカルなもの、曲ごとにテイストは違ってるんだけど、
弱いことを自覚しながら、この生というものをしたたかに貫いていこう、
という姿勢が共通しているように思える。
そういう意味では、とんちピクルスさんと通じるものがあるような気がした。
ステージ全体同様、音楽も、セルフプロデュースのしっかりした、
確信に満ちた音楽なのだなあ、と思った。

トリのタテタカコさんは、イズミさんとは逆に
年に一度あるかないかのアイラインデー!(笑)
「オスカル〜!」と言いながら入って来はりました(笑)
ほんまに宝塚の男役のよう。
元々綺麗な顔立ちしてはるからなー!せい子にゃん、イズミさんの、
日本のトップ2(なんの?)に、メイクしてもらったそう。

歌は、やはり脳天から降りて来る!
今日の一曲目、二曲目は、少しこぶしの回ったヤマト歌っぽい曲。
タテさん、こういう歌もうまいんよなー。
場所なのか、時代なのか、次元なのか、タテさんの歌は、
どの曲も、どこか異世界から吹いて来る風のよう。
ハッピーバースデーのメロディーから 始まる「誕生日」?
って曲のスリリングなこと!
異世界から吹いて来る風に 吹き飛ばされ、また別の異世界の空を舞い踊ってるような気分。
けど、それが全然嫌な気分じゃない。
あーもっと翻弄してくれーって 言いたくなる。
次の曲も、スリリングでドラマチック。
もう、一人大河ドラマテーマ曲状態や!
MCでイズミさんやせい子さんへの感謝の言葉。
これがまた美しい。ワシも泣きそうになるが、
タテさんも泣きそうになってるように見えた。
あかん!タテさん!今日はアイラインが!!(笑)

アンコールは、3人で「雪やこんこん」と「見上げてごらん夜の星を」。
偶然2日続けて九ちゃんの曲を聴けた。
関西では、この時期、震災の記憶から九ちゃんの曲を思い出すようになってるのか。
九ちゃんの歌は、辛い現実に会ったときに、
生きていくための曲として、日本人のDNAに 組み込まれ始めてるのかもしれないなー。

「このままでは終われんなー」と せい子にゃんがゆーて、
また3人でタテさんの「しあわせのうた」。
この歌の「君が笑うまで、歌を歌いましょう」というところ、
転調するところ、大好きで、必ずなんかの快楽物質がブチュッと分泌されてるのが、わかる。

やはり、この三人娘の破壊力はとてつもなかった。
ひとりひとりでもすごいのに、
3人束になると、こっちはヘロヘロや。
けど、またヘロヘロにしてほしいなあ。
新しいムジカでも、また!
この3人で、よろしく頼んます!!

この日は客席にリハを終えた
アシッドマザーズテンプル様御一行もいらっしゃった。
ワシは「世界のアシッドマザーズテンプル」とは
とても思えない河端さんの、
情けない話や、トホホな怒りに大笑いしたのち、
次の日が早いから、と意外としっかりした足取りで、
家路についたのであった。

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