「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道展」&「ジャコメッティと Ⅱ」@国立国際美術館。

中4日挟んで、再び、クリムト&シーレに会う。
つまり日曜の豊田市美術館に続き、今日は、
国立国際美術館でやってる
ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」展に行ってきた。

と、その前に国立国際美術館の前のビルに事務所構えて、
出版業をやってる広告のイロハを教えてもらった先輩とお会いして、
いろいろ話をお聞きする。
会社、卒業して、自分でいろいろやってはる方のお話は、
仕事の先輩としても、人生の先輩としても楽しいし、ためになる。
昔と比べれば、ちょっと元気なかったけど、もう70代半ば、
昔と同じじゃ、却っておかしいか。
きっとこれからもいろいろ相談に乗ってもらう機会があると思う。
よろしくお願いします。

さて、展覧会。
豊田市美術館はクリムトとクリムトの作った分離派の展示中心だったが、
こっちは、18世紀末くらいからのウィーンにスポットを当てた展覧会で、
ウィーンが城壁をリングシュトラーセに変え、
爆発的に発展して、クリムトが活躍する下地が徐々に
出来てくる時代の作品や写真も展示してあって、
流れが掴めて面白かった。
ことクリムトに関しては豊田市美術館の方が、
展示が多かったように思うが、
「エミーリエ・フレーゲの肖像」や「パラス・アテナ」などの
観たことのない代表作が、平日ってこともあって、
ゆっくり観られたのが嬉しかった。

エゴン・シーレは豊田では、常設展でスケッチ中心に、
数点あっただけやったけど、
こっちには完成品がけっこうあって、嬉しかった。
「ひまわり」と「自画像」を観られたのは、ほんま嬉しいなあ。
クリムトの華やかさに比べると、シーレは地味、というか、
暗くて、病的で、神経症っぽい気がするんだけど、
それが今っぽさに繋がってて、すごい共感するのだ。
20世紀の初めに亡くなった画家だが、
なんか「パンクス」って感じをずっと持ってた。
今日、「自画像」の実物観て、「やっぱりなあ」と思った。

グッズは豊田に負けず劣らず充実してたが、
豊田でもけっこう買ったし、今日は気分的にはシーレだったけど、
シーレのは、そんなになかったので、
「ひまわり」のポスターとシーレもクリムトに紹介され、
一時所属したと言うウィーン工房の流れを汲む工房の
布製の缶バッジがおもろかったので、それを購入。
缶バッジはひとつひとつ模様が違ってたので、
必死こいて探してもた。

そしてワンフロア上には、同じチケットで入れる
「ジャコメッティと Ⅱ」をやってた。
ジャコメッティも好きなので、入ってみたが、
ジャコメッティは「ヤナイハラ Ⅰ」だけで、
あとはジャコメッティ以降の国立国際美術館の所蔵品を
展示していたので、期待とはちょっと違っていた。
現代アートも、物によっては好きなのだが、
なんかタイトルがなかったら、成立しないような
理屈っぽいものが並んでると、
せっかく右脳を刺激しに来たのに、
左脳ばかり使わされてるような気がしてきて、
後半は飛ばしがちになってしまった。

ひとつ面白かったのは、ジャコメッティーの若い頃の恋人
フローラ・メイヨのショートムービーだ。
フローラ・メイヨの息子が語り部として出てくるのだが、
この映画、長細い部屋のど真ん中に、左右に向けて
スクリーンがあって、音はひとつだけど、右と左で別の映像、
ひとつは、その息子中心の絵作り、
もうひとつは母のフローラ中心の絵作り、と言う
おもろい構成だった。
結局、両側から、二回、観てしまった。
フローラは、波乱万丈の人生で、ジャコメッティーと別れて
アメリカに戻るのだが、そのあとは、あまり人と交流を持たず、
未婚のままだったらしいし、
息子さんも、父が誰かとは聞いてないらしいから、
もしかしたらジャコメッティー の息子かもなあ。

他にも、用事するつもりだったが、結局閉館時間近くまで、
美術館にいてしまった。
平日美術館巡り、落ち着いて観られて楽しい。

けど、国立国際美術館、特にクリムト・シーレの方、
係員がすごく歩き回ってた。
あれ、なんか見張られてるみたいで、非常に落ち着かない。
止めてくれないかなあ。

あと、リュック背負って行ったんだけど、
クリムト・シーレもジャコメッティーも、
入る前にリュックを体の前に抱えるように指示された。
それは別に構わないのだけど、中に入ると全然混んでない。
あれって、ラッシュの電車とかで、
人の迷惑にならないようにやることでしょ?
この混み具合なら、人の迷惑になりようがないんだけど。

見張ってる感じも、リュックの件も、
利用する人の快適さより、ルールを重んじてる気がして、
「さすが国立、今時の国立」と思ってしまったのは、
ワシの考え過ぎなのだろうか。

※1枚目のポスター以外の写真は、ネットから拝借しました。

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