大城美佐子&堀内加奈子@拾得。

拾得には、なんども行ってたのだが、
方向音痴なんで、ずっと丸太町の郵便局のとこから北に上がって行く、
という行き方しかできなかった。
去年かな?google mapでバスで行く方法を学習して、
北側から行けるようになった。
すると、そこに見つけたのは、ええ感じの沖縄料理屋。
石垣島に共通の知人もいて、前回盛り上がった。
ましてや今回は、沖縄民謡のライブ。
寄ろうと思って、やってるかどうか事前に聞くと、
やってるけど、近々立ち退きで閉店するので、
あまり料理は出せないけど、とのこと。
なおさら行かねばなるまい。

意外にも拾得初体験という川島くんと店で待ち合わせ。
ゴーヤの煮浸しみたいなのが、柔らかいけど、
角がシャキッっとしてて美味かった。
お店の山極さんと三人で民謡の話で盛り上がって、
ええ気分に酔う。
民謡の話、解説せずにできるのは、ほんま気持ちいい。

さあ、拾得!!
今日は、待ちに待った、大城美佐子さんと堀内加奈子さんのライブ。
これが拾得で観られるとは!!
流石に本日はワシは平均年齢下げてるかもしれんくらいの
選手層の厚さ。
知り合いは、一緒に来た川島くんくらいか。

大城さんが口を開く。
声はまだ聴こえない。
でも、もう漏れる息だけで、大城美佐子さんだ。
声が出たら、さらに大城美佐子さん!
声だけで全身に震えが来る。
感動だ。
若い頃から「絹の声」と称えられていた。
それは今でも健在だが、
さらに使い込まれて味わいが増している。
着物も上質な糸で織られたものは、
年月とともに、風合いが増すという。
美佐子さんの声も、きっとそういうことなのだろう。

けっこう、加奈ちゃんに歌わせるパートも多い。
加奈ちゃんのソロもいいし、
美佐子さんと重なると、もう桃源郷のような気持ち良さだ。
加奈ちゃんは、ライブでも、生活でも、
いろんな意味で美佐子さんの杖なんやなあ、と思った。
ニコニコしながら、美佐子先生を支えている。
観てて、気持ちいい師弟関係だ。

二人の、やりとりも面白い。
花を持たせつつ、美佐子先生をからかう加奈ちゃん。
穏やかに、ゆっくりした口調だが、しっかりやり返す美佐子さん(笑)

ひとしきりMCで笑わせた後、美佐子さんが歌い出す。
サッと空気が変わる。
沖縄に変わるのではない。
もう拾得の中は沖縄みたいなもんだ。
大城美佐子の世界にサッと変わるのだ。
それは、もう見事に空気が違って見える。

沖縄で、京都で、愛知で、大阪で、福岡で、
30年かけて、大城美佐子さんを観てきたが、
いつも観てるうちに、どこで観てるのかを忘れてしまう。
スッと大城美佐子さんの世界に入り込んでしまうのだろう。

ちなみにワシが福岡に転勤になったときのご挨拶ハガキには、
大城美佐子さんと一緒に撮った写真を使わせて頂いた。
キャッチフレーズは「大まかに言って、沖縄方面へ」でした。

観てると、心には「いい!」「すごい!」という感想が浮かぶのだが、
実のところ、どういいのか、どうすごいのか説明ができない。
説明はできないけど、圧倒的に、
いいのだ。すごいのだ。

ただただ、声の力。

一部のラストは豊年デービル。
もうここから踊り出す人がいた。
楽しいライブだ。
加奈ちゃんの子どもも、リズム感よく手拍子。

休憩中、三度声をかけられた。
一人目はFacebookでは繋がってるけど、
お会いするのは初めてのヘントナさん。
宮古島の民謡酒場、喜山のご主人の妹さんである。
京都で書家をしておられる。
伊川さんを通じての知り合いだが、
昨日、ようやく直接ご挨拶できた。
最初の会話は「すごいですね〜〜」(笑)

外に出ると二人目、森くんがいた。
ムニエルズの二人と仲のいいスパニッシュギターの名手だ。
沖縄民謡って意外だったけど、
やっぱり「すごいですね〜〜」と言い合った(笑)
そのとき写真撮るの忘れてたので、
あとで、トイレであったときに激写。
昔、難波ブルースフェスで奢ってもらったね。
ありがとう!て、情けない年上。

三人目、というか三組目は長野友美さんと旦那さんの栗本さん。
そう言えば、この辺りにお住まいと言ってたな。
ジャンルは違っても、やはり素晴らしい声を持つ、
女性ボーカリスト同士、
長野さんも、栗本さんも、満足されてたご様子だ。
やっぱり「すごいですね〜」と言い合う。

ワシらの隣に座ってた和歌山の女性と、
マヒトゥ・ザ・ピーポーの話できたのも楽しかった。
この方とも、もちろん言い合った。
「すごいですね〜」(笑)

二部が始まる。
またあのドキドキが味わえるという気持ちと、
ああ!もう一時間くらいしか残ってない、
という寂しさを感じていた。

美佐子さんの歌を聴いてると、やはり頭には沖縄の風景が浮かぶ。
だけどそれは、ただの沖縄ではなく、
今の沖縄、戦前の沖縄、戦後も、
もちろん、琉球王国時代、薩摩支配時代、
もしかしたら、ワシの知らん未来の沖縄もう浮かんでいるのかもしれない。
美佐子さんの唄は、時代を超えて、
あまねく存在する沖縄の魂なんだと思う。

観客の民謡偏差値が異常に高い。
「歌って!」と言われれば、すぐに歌うが、
言われるまでは、ひとことも発しない。
美佐子先生の声を聴いていたい、
邪魔したくない、のだろう。

21時の音止めがなかったら、
アンコールはいつまでも続いてただろう。
それくらい、観客も盛り上がった気持ちいいライブだった。

アンコール後、和歌山組は、急いで帰っていった。
和歌山から京都まで、日帰りで聴きに来る、
すごいなあ、と思ったけど、
この中身を考えると、それだけの価値のあるライブだった。
9月21日、全感覚音楽祭で会えたらいいな!

加奈ちゃんとも美佐子さんとも写真を撮った。
普段は、あんまりしないけど、
今日だけは、ミーハーでええやないか!

タクシー〜阪急〜堺筋線と川島くんと一緒に行動して、
ワシは扇町駅で降りたが、
川島くんから送られてきた写真を見ると、
ワシはまだ興奮していたようだ。

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