父母の足跡に、桜の花びら。

先日、ひょんなことから、あまり行ったことのない
京都の向日市にお邪魔した。
駅前で観光地図を見てると、ここは、勝持寺(花の寺)の最寄駅らしい。

勝持寺は、ワシの父と母が見合いをした場所で、
父が亡くなる少し前、最期にふたりで、
お出かけしたところと聞いている。
大袈裟に言うと、わしが生まれて来たのも、
ここのお陰と言えるかもしれない。言えないか。

幸い、用事も早く片付いたので、勝持寺に寄ってみた。
向日市からバスで行ったが、住所でいえば、
京都市西京区らしい。
つまり西山の一画なのだな。
山裾、遥か眼下には、京都の街並みが見える。
標高が高いからか、大阪では散り始めた桜が満開だ。
たまたまだが、ええ時期に来た。
参拝客は入れないが、客室みたいなのがある。
父と母が初めてあったのは、ここだろうか。
もう、60年以上前のことだ。
お見合いの会場は、残ってないのかもしれない。

それにしても、桜が美しい。
こんなにひっそりと、こんなに鮮やかに咲いてるのか。
説明を読むとここは、西行の草庵があったところらしい。
では、あの夥しい桜の歌は、ここの桜を思って歌われたのだろうか。
その下で最期を迎えたいと思った桜も、
ここにあったのだろうか。
とか考えながら、桜を見上げてみた。
西行の気持ちにはなれなかったけど、
ただただ美しかった。

近くには大原野神社や善峯寺もある。
またゆっくり来てみたい場所が増えてしまった。

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