健気な少女が、余計に切ない。BBBムービー「夏の終わりに願うこと」。
ああ、なんて切ない。
少女がおそらく知識としては知っていただろう、
「死」というものの存在を、初めてリアルに意識する瞬間を、
少しずつ、向き合っていく瞬間を、
説明することなく、状況と表情で描き出した映画やと思う。
しかも、その死の当事者は、最愛の父。
このところ、父と娘の映画がむちゃくちゃ多くて、
しかも、そのどれもが切なく、胸が締め付けられるような名作なのは、
どうしたことだろう。
たった半日余りのことなのに、
その凝縮された時間だからこそ、
少女の瞬間瞬間の心の動きが、
痛いほど伝わってきて、観てて苦しくなった。
そして、ただ「悲しい」だけでは済まない、
周りの大人の苦しさも伝わる。
それは観客にだけじゃなく、
少女にも伝わって、さらに切なさを増す。
父と最後に人前で過ごす時の無邪気な表情が、
だからこそ、余計に痛々しい。
健気すぎる。
今は生きてる父、だけど、、。
時間を止める方法って、
ほんまにないのか、
物理学者の先生たちよ!
と、思わずにはいられん映画でございました。