奈良休日(序章)。

ワシ的には花粉症も治まって、
世界的なあいつの流行さえなければ、なんの不安要素もない、
うららかな春の休日、奈良に出かけておりました。

この時期だけ、見学を受け付けてるらしい旧奈良監獄のツアーでございます。
この旧奈良監獄、明治期の国の威信を賭けた五大監獄が唯一完全な形で残ってる
非常に貴重な建物らしく、設計は、その五大監獄を全部手掛けた山下啓次郎さん、
かの有名なフリージャズピアニスト、山下洋輔さんのお爺さんに当たる方です。
ずっと以前に洋輔さんがお爺さんのことを書いた小説「ドバラダ門」に
いたく感銘を受けたワシは、一度ここを訪れてみたいと、ずっと思ってたのでした。
ドバラダ門の主要舞台は、鹿児島監獄ではありましたが。

そして、ここは、その後、奈良少年刑務所となりました。
ワシは、その少年刑務所の受刑者の詩集にもいたく感銘を受けた上に、
その詩集を教えてくださった先輩が去年亡くなられたので、
「行きたい」から「行かねば」に気持ちが高まっていき、
入院前に調べて、このツアーを見つけ、
「このタイミングなら退院してるやろう」という時期を見計らって、予約してたのでした。

ここを見学できるのは、某鉄道系の旅行会社のツアーしか見つからなかったので、
少々、お高かったのですが、そこに申し込みました。
地図で見ると、近鉄奈良駅の方が近そうなのに、集合は高の原駅、
申込みのときから「なんだかおかしいな」とは思ってました。

高の原駅で集合場所の係の方の、
申込者チェックの要領が、恐ろしく悪い。
ひとりの名前を確認するのに数分、
「ほんまにプロの業者なの?」と驚くレベル。
不信感が芽生え始めます。

と、その並ぶ参加者のひとりから名前呼ばれました。
マスクしてはるし、あまりに意外すぎて、わかりませんでしたが、
同じ業界の飲み友だち、山中さんでした。
なんとか申込者チェック終えると、バス乗り場が変わったので、
そこまで移動してくれ、と。
山中さんと移動しながら、偶然を驚き合いつつ、
「なんか変やね」とひそひそ話します。

移動先、バスに乗る前、
また恐ろしく要領の悪い参加者チェック。
ほんならさっきの参加者チェックは、なんやってん。
不信感が膨らみます。

そして、案内されたバスは、ごく普通の路線バス。
ワシらは早めに来たから座れたものの、
遅めに来た人は、立ちながらの移動です。
あの値段払って、立ちながら移動??
もう不信感しかありません。

しかもやはりかなりの時間、バスに揺られます。
大仏殿が見えてきます。
「やっぱり奈良駅の方が近いやん」
「バスの都合だけで高の原なんやな」
「その割に乗るところ当日変更って、どんだけ下調べええかげんやねん」

おまけに着いたのは、般若寺の駐車場、
一瞬、般若寺ツアーのバスに乗り間違えてしまったかと思いましたが、
パンフレットは、旧奈良監獄のもの。
般若寺の駐車場からは、そんなに距離なかったものの、
やはり値段のこと考えると、割り切れないものがあります。

そういう意味でも、山中さんと出会えて良かった!
でないと、この不信感を自分一人で溜め込むところでした。
お互いに愚痴って、笑い話にできて、幾分スッキリしました。

さて、いよいよ監獄見学ですが、
愚痴と混ぜたくないので、ここで一旦、話を終えますね。
すんません。



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