「あやしい絵」展、「上方界隈絵師済々Ⅱ」展など。

本日は、雨も降ってなくて、昨日感じてたワクチンが原因かもしれん倦怠感もなかったので、
昨日やろうとしてた予定を行うことに。

まずは、谷4の大阪歴史博物館の「あやしい絵」展に。
江戸時代から明治〜大正〜昭和初期の、おどろおどろしい絵、
妖艶な絵、退廃的な絵、エログロナンセンスなど、
ちょっと邪道な感じの絵を集めた展覧会。
ここの博物館は、こういうちょっと違った視点の展覧会やってくれるんで、
けっこう新しい展覧会やるたびに行ってる気がする。
常設展は、難波宮跡の真上に立ってるだけあって、大阪の歴史に一番詳しいくらいの
おもろい展示なのだが、それを観てたら、それだけでお腹いっぱいになりそうだし、
大阪市立のわりには、入場料、少しお高めなので、今回はパスした。

お目当ては、河鍋暁斎や月岡芳年の浮世絵やったんだが、
それ以降、明治に入ってから、西洋画の影響も受けた絵とかも面白かった。
江戸期〜明治期は、道成寺など歌舞伎の演目、神話などをモチーフにした絵が多かったが、
時代が新しくなるにつれ、背景などはなく、
女の情念とか、生活の疲れとか、絵一枚で表現してるのも、面白かった。

こういう絵に、女をモチーフにしたものが多い理由の解説もあって、
いくつか理由が考えられるけど、やはりこの時代は、男中心の社会で、
女に鬱屈が溜まりやすく、画家も男が多かったので、
女を理解できない存在、ある意味神秘的な存在として、
見てたってことが大きいんやないかなあ、と思った。
けど、中には、上村松園や島成園など女性画家もいて、
その人達の描く女は、絶対男が描けそうにない女の情念の奥底まで描いてて、
なんだか、ちあきなおみの歌を聴いてるような、
底の知れない恐ろしさを感じたりするのであった。

知らない画家の作品もたくさんあったが、
その中では、橘小夢や小村雪岱の作品が、気に入ったなあ。
日本のこのジャンルの絵に大きな影響を与えた西洋の画家として、
ビアズリーの作品の展示もあったのは、
流れで観てると、大いに納得の行くところであった。

グッズも豊富で、いろいろおもろいもんがあった。
トートバックとかも、気に入った作品のもあったんだが、
こういうカバンを持ってたり、Tシャツを着てたりするおっさんを想像すると、
危なっかしくて仕方ない気がしたので、
絵葉書だけ買うことにした。
ついでに、展覧会とコラボした原田ちあきさんのグッズも入手。
原田ちあきさんのグッズも、おもろいの、いろいろありました。

この展覧会、前期は7月26日まで、いくつか作品の入れ替えがあって、
後期は8月15日までです。
グッズは、展覧会に行かなくても、一階の会場前で手に入ります。
こういう絵が好きな方は、是非!!

結構、この本と重なってるところ、多いかもです。

館内、エスカレーターホールから観た景色。
行く度に、この景色に見惚れてしまいます。

このあと、チャリで上町台地を下り、中之島を目指す。
一年間、出向で働いてた事務所の前を通ると、
全く様変わりしてて、ビックリ!

めっちゃオシャレになってた。
こんなとこやと、きっと気後れしてたなあ。
ワシが辞めてからで良かった。
あと、この辺りは、ビジネス街で、おうちのない人が少ないからかもしれんけど、
アート作品が、排除ベンチになってなくて、ちょっと嬉しかった。

ここを通り過ぎて向かったのは、これも展覧会が変わる度に行ってる、中之島香雪美術館。
今回の展覧会は、「上方界隈絵師済々Ⅱ」展
江戸後期に大阪を中心に活躍した上田耕夫、上田公長、長山孔寅らの絵師の展覧会だったが、
それの師匠筋にあたる与謝蕪村や呉春の絵も展示してあった。
ワシの仕事上の名前「ヒネモス」は与謝蕪村の句から頂いてるので、
「観逃すわけにはいかんなあ」と思ってたのである。

けど、少し順番が悪かったかもしれない。
大阪歴史博物館で、アクの強い絵ばかり観てきたので、
すげえ薄味の絵に見えてしまった。
どろソースのかかった揚げもんをたらふく喰ったあとに、
昆布締めのお刺身頂いてるようなもんで、
味がきちんと飲み込めなかった気がする。

けど、やはり与謝蕪村の描く、年老いた人々の表情は、
のんびりとしてて好きだし、
呉春の描く岩も、見飽きないし、
大阪中心に活躍した3人の絵も、
それぞれに特徴があって、
それを分かりやすく解説してくれてて、
ええ展覧会やなあ、とは、思ったのだった。

この展覧会は8月22日までです。

で、チャリで中之島から自宅まで、かつての通勤路をたどって帰る。
その途中、今、ちょっとお手伝いさせてもろてる、
コーヒー&台湾茶、そして熱帯植物のお店、ボタニカに寄らせて頂く。

本日は、アイスにすると美味しいという台湾茶、凍頂烏龍茶を頂く。
家に帰ってゆっくり頂くと、
何?アイスやのに、この香り。
ほんで口に広がる奥行き。。
ワシの知ってる台湾茶とぜんぜん違う!!
しかも、このお店、使った茶葉を、カップに入れてパウチして渡してくれる。
次は、家で、熱いお茶にしてみようと思う。
天満宮南門から大川の方向に行った右手のボタニカ、
ぜひぜひ、行ってみてください。

残念ながら本業の印刷屋さんが忙しいようで、
閉店してしまったようです。
(20230715記)

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA