映画「寝ても覚めても」。
ラブストーリーなんて、柄じゃないし、
どっちかと言うと、苦手なんやけど、
映画好きの友だちに強烈プッシュされて、
「寝ても覚めても」、観てきました。
ちょっとビックリするくらい、打たれました。
この映画は、なんか今までの映画とは、
違う文法で作られてる気がする。
もちろん恋愛映画であることは間違いないのですが、
これは自分でさえコントロールできない
人間の感情の理不尽さがテーマの映画なんやなー、と思いました。
その理不尽を理不尽のままにしておくと生活が崩壊しかねないので、
人間は、感情をコントロールできないまでも、感情のままに行動することを抑えて、
バランスを保とうとするんだろうけど、
それができなくなるシチュエーションが、ものすごく丹念に描かれてて、
細かなところまでリアルなんですが、
逆にリアル過ぎて、日常と非日常のどちらがどっちだったか、
観てるうちに、浮遊感に襲われました。
派手なところなんて、まったくない静かな映画なんですが、
ワシ的にはハリウッドの大スペクタクル映画以上に、
ハラハラドキドキしました。
どんな感情にも最終的には決着をつける
丁寧な映画でもありました。
観終わったばかりなのに、
早くも、また観たいです。
最後のセリフ
「汚ねえ川」
「うん、でもきれい」てのが、全部を言い表してる気がします。
ちなみにこのシーン、実際のロケはどうかわかりませんが、
設定は交野、枚方を流れる天の川で、ちょっと嬉しかったです。
個人的には、猫に助演賞をあげたいなあ。
まだ関西やと十三のシアターセブン、
京都の出町座で公開中です。
ラブストーリー苦手な人も、是非!