映画「太陽の塔」。

気がつけば、明日にも終わるというタイミングなので、
焦って映画「太陽の塔」を観た。
退院後、初めての映画で、
ずっと座ってられるか、少し心配だったが、なんとか体も持った。
映画は素晴らしかった。
これは太陽の塔を超え、岡本太郎という人物が示した宇宙観・世界観を、
現代の知の達人たちにガイドしてもらいながら、
垣間見る体験やな、と思った。

進歩と調和を標榜した万博で、
唯一、根源を目指したパビリオン。
それだけが、唯一残ってるのは、当たり前なんだろう。
他のすべてが、時間と共に風化し、
古びて「進歩の象徴」ではなくなってしまうものだったのに対して、
根源を目指した太陽の塔は、
その結果、古びるという軸から解放され、普遍にたどり着いたのだろう。
そして、根源を目指すということは、未来を目指すのと同意義だ。
面白かったのは、太陽の塔が、岡本太郎が創造した曼荼羅だという説だ。
太郎が、それを意識してたかどうかは別として、
確かに、外面、内面をつかって世界を、宇宙を、時間を表すという意味では、
太陽の塔は、まさに曼荼羅やなあ。
詳しくは言わないが、南方熊楠まで
紐解いて見せたのは、素晴らしい展開やったと思う。

アートを扱う映画って、大変やと思うけど、
それに果敢に挑戦し、独りよがりではなく、
ちゃんと太陽の塔と太郎が伝わる形でありながら、
アート作品としての映画を作った関根光才さんにも感謝だ。

これで、この半年で太陽の塔と4回対峙することとなった。
7月頭の内部見学、先週の太陽の塔展、
その時買った、太陽の塔再生のドキュメンタリーDVD、
そしてこれ。
ワシの生命としての根源が弱ってた
二回の入院の前後での、命の根源を表現するような
太陽の塔との交流、
なんとなく偶然ではない気がして嬉しい。

太陽の塔内部の公開、太陽の塔展、
映画太陽の塔、すべてが、
ワシの健康に合わせたような
タイミングだったことを、
心から感謝します。

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