バウハウス展@西宮市大谷記念美術館。

本日は、阪神電車で西宮市大谷記念美術館へ。
ずっと「バウハウス展」行きたくて、
こないだのヨドコウ迎賓館と組み合わせようと思ってたのに、
かたや水曜定休、かたや平日営業は水曜のみ。
ほんまに近いくせに、人の都合をどう思ってるのか!
わかっててやってるのか!とか、
考えてもしゃーないことに、腹立てながら、
香櫨園の阪神沿線なのに、おしゃれタウンを進むと、
ひときわ緑が鮮やかな目的地。

開校100年 きたれ、バウハウス ー造形教育の基礎ー

バウハウスは、ドイツの戦前の学校。
「建築の館」の意味だが、
「建築は、すべての芸術の統合」みたいな考え方で、
芸術全般に亘って、革新的な考え方を示し、
ナチスに廃止されるまで、先鋭的で最先端で、
実用的で経済的な作品を出し続けた。
…というのは、今日、学んだことがほとんど。
そもそもワシは、この学校の名前から取ったバンド
「バウハウス」で、この学校を知ったくらいの、後追いなのだ。

20年くらい前「建築の館」ゆー意味しか知らんと、
京都国立近代美術館のご本家の方の「バウハウス展」観に行ったら、
建築作品が少なくて、びっくりしたことがある。
で、今回はバウハウスの教育の面をフューチャーした展覧会。
チケットは一枚の紙に切り込みが入ってて、
それを組み立てると、半球のような感じになるんやけど、
それもバウハウスの授業で、
生徒が作った作品がベースになってるらしい。

教師陣もすごい!!
カンディンスキーやクレー始め、
当代一流の画家や建築家が教師を務め、
教師自身も、その中で自分の考え方を
進めて行ったようだ。
うん、人に教えるってのは、自分の中で、
当たり前にやってることを、
言語化、体系化するってことでもあるもんなあ。

バウハウスの授業は、最初は、芸術全般に関することとして、
デッサンや、先ほどの一枚の紙から、
どんなものが作れるか、みたいなことから始め、
途中から、それはもう
多岐にわたる分野に分かれていく。
絵画、タイポグラフィ、グラフィックデザイン、版画、
椅子などのプロダクトデザイン、
陶磁器、舞台衣装、舞台装置、写真、、、
そしてそれらを統合するものとして、
建築が位置付けられてる。

各分野でめざましい芸術革新を推し進めたのに、
結局は、20年も経たずに、ナチスドイツに潰される。
ほんま、教育ってすげえ大事なのに、
短視眼的な見方しかできない政府には、
無駄に写って、予算を抑えたりするものらしい。
今、ナチスのやったことと
一番近いことやってる国って、
どう考えても、、とか、
素晴らしい教育の成果を前にして、
却って落ち込んでしまったりもした。

だけど、100年近く前に、今見ても
「カッコいい!」と惚れ惚れするデザインを
各分野で発表し続けたって、やっぱりすごい。
久しぶりに図録を買おうと思ったが、
お高かったので、特集してる雑誌で我慢する。

ここはお庭もええ感じやったので、
一回りしてから、紅葉の夙川沿いに
阪急夙川駅を目指した。

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