文化に上下なし。


竹中大工道具館、専門性が高いからか、
ガイドさんと一緒の団体さんが多かった。
ガイドさんは多分、道具館の人ではなく、外部の人。
近くでガイドしてはると、
説明をついつい盗み聞きしてまう。

おもろかったのは、明治に入って廃刀令が出たので、
行き場を失った刀鍛冶の多くが
大工道具鍛冶になったという話。
それまで日本は戦争のない250年くらいを過ごしてて、
刀も武器としてより美術品としての
存在価値の方が高くなっていたので、
日本の大工道具は、機能だけでなく、
見た目の美しさにもこだわる伝統が生まれた、
という話やった。
なるほどー!と感心。

それに引き換え。。
もちろん日本のものほどは多くないが、
ここには、西洋の大工道具や中国の大工道具も展示されてる。
日本は、大工道具の種類の多さは、世界一らしい。
それは、文化の違いや優先順位の違いで、
他国には他国の優れた文化がある。
紫禁城とか見ても、文化の違いは感じても、
「どっちが上」とか「下」とかの問題でないのは、明白だと思う。
あるガイドが「中国は、住めれば良い。
建ってればいい。という考え方の国なんで、 
こんなに大工道具の種類が少ないんですな。ハハハ、、、」
とかゆーてた。
お前には、文化とか語る資格ないな、
と、その明らかなヘイト発言に虫唾が走った。
ある程度、専門家なんやったら、
わかった上で、ありえないことゆーてるやろ。
もちろん中国の大工道具網羅してるわけやないやろうし、
そんな考え方で、あれだけの建築、
土木が出来るわけないやんけ。
今の上海も全部ハリボテか?
仮にも人にもの説明する人間が、
そんな嘘ゆーて、ええんか?

盗み聞き、ゆーこと忘れて、
掴みかかりそうになるくらい腹立った。
他人の国を馬鹿にして笑いを取るのは、
どれだけ大工道具の種類が多くても、
それを帳消しにして余りあるくらい
恥ずかしいことやと思った。

こういう人が多いと、過去の栄光にすがったまま、
日本は「日出る国」から「日沈む国」になっていくんやと思う。
個人的には、それでも構わんのやけど、
日本アズ・ナンバーワン!とか
やかましい幻想を抱いてるやつらが、
日本をダメにしていってるのが、
もどかしくて仕方ない。

かつて世界を席巻したのに、
今やヨーロッパの片田舎になってる
ポルトガルくらい、
諦めがついてるなら、過去の栄光で遊んでもええんやけど。

一度、負けを認めた方が、
ほんまに強くなれると思うんやけどなー。

もやもや。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA