音楽と「生」が繋がってる映画やと思いました。BBBムービー「i ai (アイアイ)」。
GEZANのマヒトゥ・ザ・ピーポーさんの初監督映画ってことで観に行きました。
オール兵庫ロケらしく、
パルシネマや旧グッケンハイム邸とか、
神戸〜加古川あたりの風景、出まくりで、
ちょっと嬉しくなってしまいました。
メインのライブハウスは月光ですかね?
ストーリー的には「おいおい!」ってとこもあるんやけど、
感覚的には理解できる気がして、
「ああGEZANらしいなあ」「マヒトゥ・ザ・ピーポーさんらしいなあ」
思いました。
初めて音楽を演る楽しさもリアルに伝わってくるし、
かっこいい方向に流れすぎないで、情けない面も描いてるのも、
生きてるリアルさ感じさせるし、
「ええ映画やなあ」と思いました。
リアルに感じられる映画やのに、
赤をキーカラーにした画面作りは、
なんかファンタジーみたいに感じるところもあって、
その辺のバランスも好きやなあ、思いました。
主人公の富田健太郎くんも、ヒー兄役の森山未來さんもすごく良くて、
他の役者さんも、すごく役に馴染んでて、
気持ちよく、物語に入り込めました。
やってる音楽も、ストーリーも全然違うけど、
中江裕司監督がBEGINの青春時代をモチーフに作った、
ワシの大好きな映画「恋しくて」を少し思わせたのは、
揺れながら進む主人公や、主人公とヒー兄の関係が、
少し似てたからかな。
いつかは、消えてしまうけど、
そこにそれがあった、そこにあの人はいた、
あの歌を歌った、あの人が生きていた。
そのことは、決して消えない。
そんな気持ちになる映画でした。
そのことが音楽というコミュニケーションツールで、
伝わってくるのが、さすがマヒトゥ・ザ・ピーポーさんやなあ。
ラストのシーンは、ある意味、見事なんですが、
「してやったり」感がちょっと強すぎる気もして、
ワシ的には微妙な感じではありました。
けど、せっかく兵庫舞台の映画なのに、
神戸では上映館一館だけ、大阪では上映なしで、
京都でもう一館、って寂しいなあ。
関東の方が上映館、全然多いやないすか。
関西の映画館さん、よろしくお願いしますよ!