まさに「李下に冠を正さず」やな。（ワシの身に起こった、小さな小さな冤罪事件）。

今日、映画観てたら、残り30分くらいで、映画館の方に肩を叩かれ、
「タバコ吸ってはりましたか？外に出て確認させてください」言われた。
そんなことするわけないやん。
第一、この空間で煙出すとかできる？と思ったけど、
後から考えたら、加熱式のタバコならできるのかな？
そんなこと知識すらない。
当然「吸ってません」と言うと、映画館の人に、
「他のお客さまから、苦情があったので」と言われた。

ふと気がついた。
映画、コンビニのアイスコーヒー飲みながら観てたのだけど、
肩を叩かれる少し前、カップを落としそうになって、
ストローだけ咥えて、あたふた、なんやかや、やってたのだった。

もしかしたら、そのストローがタバコに見えたんかもしれない。
そう思って、説明してみると、なんとか納得して頂けて、
追い出されず、最後まで観れた。

まあ、その数分、ストーリー抜け落ちてるけど、
なんとか頭でストーリーの修復作業もできたので、映画も楽しめた。。。
かな？
あれがなかったら、もっと面白いと思えたのかもしれない。
映画が面白かったから、少しは、救われた。。。
かな？

まさに「李下に冠を正さず」とは、このことやな。気をつけよう。

その後、もう一本、映画観る予定やったけど、
こういう出来事にけっこう動揺するワシは、
そんな気持ちになれなくて、
近くの昔ながらの喫茶店で、騒動の原因になったアイスコーヒーを飲みながら、
心を静めているのである。

【追記】
六時間ほど経って、ざわざわした気持ち、
なんとか納まってきたのだけど、
どうしても、拭いきれない「？」は残った。

誰が、映画館の人に苦情を言ったのかわからないけど、
その人は、「タバコ吸ってる人がいる」と映画館の人に言って、
「あれはストローでした」ということに納得したわけだ。

だったら、上映が終わって退場する時、なぜ、ワシにひと言ないのだろう。
ワシだったら、絶対「間違った疑いかけて、すみません」的なひと言、
言うはずやろな。
言わんと、ずっと気持ち悪いもん。

そんなこと考えてると、なんとなくコロナの自粛警察的なものとか、
SNSでの匿名正義とかと同じような文脈を感じてきてしまった。

正解はストローだったのだから、煙とか炎とか匂いとか、実害はないはずだけど、
悪いことをやってる人は、摘発する。
それは、別に構わない。
ワシも、ほんまに映画館で上映中にタバコ吸ってるやつがいたら、
なんらかの手段で、それを止めさせるだろう。
けど、その人は（誰だかわからないし、特定する気持ちもないけど）、
何も言わずに、その場を立ち去った。
その映画観てた観客は、少なかったので、
その人とは、顔合わせてるはずだし、その人からは、ワシのことを
「この人が、自分が間違って、映画館に告発した人だ」とわかってるはず。

バツが悪かっただけかもしれないけど、
ワシは、そこに「正義なら許されるだろう」「正しいことなら匿名でも構わない」という
今の世相を表す、気持ちの悪いものを見てしまった気がした。

ワシ個人の意見だが、匿名の正義なんて、正義やない。
正義を語って、誰かを弾劾するなら、責任取る覚悟を持って、
自分の名前でやれよ、と思う。
で、間違えたら、謝れば、ええではないか。

映画館の方は、ちゃんと謝ってくれたし、
映画館の方に過失はなく、
するべきことをしたとは思うけど、
金を払って観たのに、結局はなにもルール違反してないのに、
数分間、映画の内容が頭に入らなかったワシの、
六時間経っても、このことを考えてしまうくらい、
納まりきらない気持ちは、
「すみません」では、すまない気がしている。

まとめると、
「タバコ吸ってる人がいると思ったなら、苦情言うのはええけど、
間違ってるとわかったなら、そのことは謝罪せえよ。
映画館は、正しい行動したかもしれんけど、
何も悪いことしてない人間の映画鑑賞時間を奪ったんやから、
その補償はしなあかんのんちゃう？」
ゆーことかな？

なんか、自分がヤカラになったみたいで、
ちょっとしんどいのだが、
こういうこと、言わずに、
抱え込む方が、もっとしんどい気がするので、
吐き出させていただきました。

一応、ワシは「タバコと勘違いされるような行動して、すんませんでした」と、映画館の人に謝りました。苦情を言われた方は、どなたかわからなかったので、謝っておりませんが。

※ちなみに同じビルにある、同じ系列の映画館は、
昔、「非常灯を消し忘れた」という理由で、
無料鑑賞券をくださったことがありました。
ワシ、非常灯が点いてたこと自体、気づいてなかったのですが。

【追記】1月23日17時45分