京都展覧会三連発①「雪舟伝説」@京都国立博物館。
昨日は、京都で展覧会を三つハシゴ、
三つ目で友だちと合流し、ライブまで行ってきた。
おかげで今朝は筋肉痛。
昨日寝る時は、展覧会三昧の日、特有の、
両側の肋骨下の方の痛みもあったのだが、
それは、朝には治ってた。
素人判断なのだが、展覧会だと、
体は作品の方を向いたまま、
隣の作品へと歩くので、
脇腹に体のねじれが集まるようで、
ときどき、こんな痛みを覚えるのだ。
まあ、それは置いといて、まずは七条駅で京阪を降りる。
東山の緑が濃い。
夏が来たなあ。
行き先は京都国立博物館。
絶対行きたかった「雪舟伝説」。
単なる「雪舟」の展覧会ではなく、
雪舟に影響を受けた人の作品も並べて、
雪舟が画聖と呼ばれるようになっていく歴史まで紐解く展覧会で、
日本画が好きなワシには、
ある意味、最重要な展覧会かもしれない。
雪舟の生きた室町時代から江戸後期、明治までの長い期間の、
日本画の代表選手が次々に出てくる展覧会だけど、
コンセプトがしっかりしてるし、
そのコンセプトが浮き立つよう作品を絞り込んでるので、
作品数も多過ぎず、ゆったりした展示で、
大変観やすく、勉強にもなる展覧会だった。
最初の雪舟のコーナーでは、
雪舟が雪舟になっていく過程、
あの画風が完成されていく様子が、
なんとなくわかった気がして、
ワクワクしっぱなしだった。
ワシが「雪舟」と聞くと、頭に思い浮かべる
「天橋立図」や「秋冬山水図」を観られたのが嬉しかった。
けど、「天橋立図」のこの俯瞰視点、ほんまに不思議。
雪舟さん、内緒でドローン持ってたんやろうか、
これを想像で描けるというだけで、
なんや、ものすごい才能なんちゃうか、思った。
そして、岩や木の表現、
三保の松原を手前に海越しに富士山を見る構図、
などの教科書になって、広まっていく雪舟。
長谷川等伯、雲谷等顔、狩野探幽、尾形光琳、
曾我蕭白、葛飾北斎、司馬江漢、など、
日本画だけに限らず、浮世絵、洋画の画家たちにまで、
影響を及ぼし、伝説化していく、
雪舟を超えた雪舟の姿が、見えてくるようで、面白かった。
いろいろ雪舟に影響を受けた作品が並んでいるんだけど、
なるほど、雪舟の模倣にしか過ぎない作品と、
雪舟を血肉として、自分の表現を深めている作品の間には、
大きな隔たりがあるような気がしておもろかった。
これはきっと、この展覧会の、
こういう並べ方をしてないと、
感じられなかったことだろう。
展覧会観終わった後のお楽しみは、グッズコーナー。
ここのグッズコーナーは、質や量、展示の仕方など、
京都のミュージアムでは、一番ええ気がする。
展覧会グッズは初見で当たり前だけど、
ミュージアムのグッズも初見のものがあって楽しい。
お香なんて、どこが「雪舟」なのか分からなかったけど、
ちゃんと試しに匂うのもできて、「伽羅」「白檀」と違って、
あまり嗅いだことのない「沈香」を思わず買う。
そのすぐそばにあったお香を立てる道具も、いっぱい持ってるのに、
蓮の花みたいになってるのがおもろくて、買ってしまう。
マグネットも、こんな感じで組み合わされると、
単品とは違って、この展覧会感が出てきておもろい。
鳥獣戯画シールは、スマホ用、ビスコは付録のミニ図録に惹かれてつい。
ああ、後の美術館では控えねば!