極悪いちご団&トロピカル・ブラザーズ@Dbar。

10日ぶりくらい大阪市を出る。
今日は、お初2組を聴きに、
茨木のDbarに。
好きだったミュージシャンの訃報を聴いて
一日どんよりしてたので、
気持ち良くなる音楽が聴きたかったのだ。
結論から言うと、大正解だった。

まずは、トロピカル・ブラザーズ。
ドロドロのデルタ・ブルースにガツンとやられる。
しわがれた声は、ときに口琴のようにも聴こえ、
このまま歌っているとホーミーになりそうな感じもあって、
独特の哀愁を運んでくる。
語りすぎないけれど、饒舌なギターは、
うなだれた気持ちに、生きて行くのに必要な
最小限の活力を吹き込んでくれる。
やさぐれてはいるが、人の弱さや哀しみを知った上で、
「まあ、ほんでも生きていきまひょ」と
軽く優しく斜め後ろから声をかけてくれるような音楽だった。

音としてはアメリカの
ディープなサウスやと思うんやけど、
なぜか頭には、荒涼としたイギリスの
海辺の一軒家が浮かんでいる。
岩がちで木が育てない緑の草地、
その向こうの崖下には、波の荒い海、
そんな風景が頭に流れてきた。

日本語の歌詞の曲は、
何か一瞬を切り取った俳句の情景をモチーフに
物語を作ったかのような侘びた世界を感じた。
ワシの好きな世界やな。

茨木のデュオらしいけど、
まだまだ大阪にも、知らんええミュージシャン、
いっぱいおるんやなあ。
終わってから、ボーカルの人が、
こないだのはいからはくちの
ギターの人のお父さんと教えてもらう。
言われてみれば、似てるかも!
親父があんな曲、歌ってたら、
そら、若くても、あんなすごいギター弾くようになるんやなあ、と妙に納得。

続いては、千葉の松戸から極悪いちご団。
いきなりベースの速弾きから始まる。
衣装含め、見た目はちんどんやけど、
油断してたら、けたぐりくらいそうなムードぷんぷん。
心して聴かなければ!
ベースがやたらうまくて、
ロックっぽいのや、ジャズっぽいのやファンクや民謡調を、
行ったり来たり。ゾクゾクする。
ちんどん太鼓も、音頭調のちんどんそのままや、
ちんどん太鼓をロックで捉え直したかのようなものが混じる。
後で聞くと、オリジナルのちんどんセットらしい。
道理で、聴いたことあるようでない、ちんどん太鼓だった。
ギターはノイジーだったり、伴奏に徹してたり、
やっぱり、ロックと民謡を縦横無尽に駆けまくる感じ。
ボーカルは、こぶし回るものの最初は、
「意外とノーマルやなあ」と思ってたけど、
橋幸夫やり始めた頃から、
どんどんディープに、ソウルフルになってった。

広沢虎造さんの浪曲「大利根無情?」をキッスの
「デトロイトロックシティ」のメロディーで、
と言い、始めた曲、
下敷きのキッスがまったく感じられんかった(笑)
まあ、そういうMC展開なんやろな((( ̄( ̄( ̄( ̄ー ̄) ̄) ̄) ̄)))

春日八郎の「旅姿三人男」は、名曲やなあ。
張りのある声によう合うてる。
この曲でも、ベースがめっちゃファンキーで、
ペケペケゆーてておもろかっこよかった。

アンコールが、一番弾けてたかもしれん。
めっちゃおもろかったんやけど、
個人的には、まだまだ観足りない気もした。
「マツドシティー松戸」らしく、
もっともっと「マッド」に「クレイジー」に
弾けて欲しかった気もする。
今日は、初めてのお客さんも多く、
ちょっと大人しめだったからか、
きっと、もっと、もっと、
リミッター外せるバンドなんやと思いました。

MCで「矢切の渡しでPV撮った」ゆーてはったので探してみた。
おおおお!、この乱暴さ、ええやないですか!
今度は、ドラムの入ったバンドセットでも聴いてみたいですわ。

終わってから、トロピカルブラザーズの方と、語り合う。
ボーカルのひさぼんさんは「どっかで見たことあるなあ」
思ってたら、橋の下世界音楽祭でJOKEの原やんといはった人や!
聞くと、原やんと中学時代からの同級生で、
ずっと友達の腐れ縁らしい。
もうそれだけで、ろくでもないやつ決定ですねえ。
ということは、まあもれなくワシと気が合うわけですわ。
ひさぼんさん経由で、ギターのじゅんじさんや、
極悪いちご団さんのメンバーともいろいろ話せて、
楽しなって、最寄りの駅より手前までの最終に
ギリギリ間に合うって時間まで、長居してしもうたわけです。

ああ楽しかった!
ヨンちゃん、今日もありがとう!

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