最終日の阿波踊り。

まず、路上で苔作を観た。
阿波踊りのニューウエーブ、鉦や太鼓中心、
一拍子系代表格のグループと言われてる。

そのあと、久保田麻琴さんも絡んだイベントが
ライブハウスで真夜中から始まった。
さすが、最終日だ。
そこで眉月連も観られた。


どちらも、相当すごかった。
たぶんフェスティバルとカーニバルの違いなんだろうな。
磨き抜いた芸をステージから、観客に見せるのがフェスティバル。
観客を巻き込んで、一緒になって踊りまくるのがカーニバル。
どちらが偉いわけでもなく、どっちも凄かった。
あ、つまり、芸能なんやな。
あの人達は芸能人なんや。
今の日本で使われてる「テレビによく出る人」という意味ではなく、
芸の能力で人を興奮させる力を持ってる人、という意味での芸能人だ。

伝統を土台に「今」を表現する音楽は、
日本では、もはや沖縄にしか残ってないと思ってたワシの小さな思い込みは、
今日、とことん砕かれた。
苔作も眉月連も、生で観客とぶつかって、
生で反応して、生で、次の自分達がどうあるべきかを、考えている。
方向が違うだけなんだろう。
二つとも、本当に素晴らしいグループだった。

ちなみに眉月連の動画は、ワシが昔、毎年のように踊ってた、
新町橋のたもとでやってる柳町春雨さんの新町橋よいよい囃子とやってる。
ここは、レゲエも絡んでて、面白い。
ゴトウゆうぞうさんが、毎年歌いにやってきて、
♪〜ボブマーリーは言いました 踊る阿呆に見る阿呆 同じ阿呆なら踊らなソンソン!
とか歌うんで、踊りながら「ゆーてない!ゆーてない!」と突っ込むのも楽しい。

ちなみに、苔作、眉月連、両方聴きたいなら、このCDがお勧めです。
  ↓

と、そこにビックリの飛び入り!!
阿南でライブやってたらしい、あがた森魚さんが、駆けつけた。
夜中、1時過ぎなのに!
このライブ、久保田麻琴さんが絡んでるからなあ。
めちゃくちゃ、意外で嬉しいサプライズでした。

3時過ぎ、ちょっと、ワシには合わない音楽が始まったので
「潮時かな」と店を後にする。
町角から、かなり変わったアレンジだけど、
間違いなくピストルの「アナーキー・イン・ザ・UK」のメロディが聞こえてきた。
行ってみると、大学生かそこらの小便くさい若者が
外国人にはやしたてられて演奏していた。

外国人の次のリクエストは「ジミヘン」。
まあ、無理やろな、と見ていると「パープル・ヘイズ」のあのメロディ!
やるやん!と思った瞬間、警察がワラワラとやってきた。
どうやら、路上で音楽やってよいのは、3時までらしい。
説得、兄ちゃんがギターをしまって、
チャリに結びつけるまで警察は5〜6人で兄ちゃんを見張る。
やっと兄ちゃんが荷造り終えて、動き出した瞬間、
警察が警戒を解いた瞬間に、兄ちゃんに近づき、
「ピストルズもジミヘンも良かったで。頑張りや」と言って
小さくたたんだ千円札を渡す。
兄ちゃん、大喜び。

しかし、今になって、途中からのピストルズと、
途中までのジミヘンで千円は多すぎたかなあ、
と悩んでいるのだ。
兄ちゃん、次はもっとええの聴かせてな!の千円やぞ!と、
もう会うこともないだろう兄ちゃんに語りかけながら、
徳島の夜は終わるのだった。

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