カルマン@周(あまね)、とその後。
昨日は、観客として、平野町の周(あまね)に、初カルマンを聴きに。
一昨日の主催ライブで魂抜かれたようになって、
時間の感覚が抜け落ちてしまい、少し遅刻。
一昨日のライブで主催側が遅れて来る人に
ヤキモキする気持ちを改めて思い出し
「これからは絶対遅刻しない」と誓ったばかりなのに。
ほんましゃーないなあ、ワシ。
カルマンは、ハンマーダルシマー、馬頭琴、バウロンという
変わった構成の三人組。
昔、小豆島での浜辺の歌プロジェクトをネットで観て、
ずっと観たいと思っていた。
ハンマーダルシマーは、実物を目にするのさえ、初めてかもしれん。
出自の全然異なる楽器の組み合わせなのに、
こんなに溶け合っている。
そして、どの曲聴いても、どこか懐かしい。不思議な心地よさだ。
馬頭琴のソロでモンゴルの「ボヤント川」(だったかな?)。
途中からホーミーも加わる。
馬頭琴も倍音が鳴ってる気がする。
一人なのに、いくつの音が鳴ってるんだろう。
不思議な空間の広がり。
心が晴れ晴れとして行くような気がする。
続けてホーミーだけで童謡「七夕」。
えー!一人で二つの声が出るだけでも不思議やのに、音程も二つある。
七夕のメロディーと通続音。
こんな不思議なことができるんや。
三人に戻って、もう一曲、モンゴルの平原を遥かに臨んだあとは、
ハンマーダルシマーメインの曲。
中世ヨーロッパの楽器で、今の形になったのは、今世紀に入ってからだそうだが、
一音だけでも切なさと、空間の広がりを感じる。
昔、つのだたかしさんのタブラトゥーラで聴いてから、
ずっと生で聴きたかった楽器なので、すごく嬉しい。
期待通りの美しい音色。
ちなみにつのだたかしさんは、漫画家のつのだじろうさんの弟、
つのだ☆ひろさんのお兄さん。
えらい芸術一家やなあ。
トシバウロンさんのバウロンは、優しく雄弁な打楽器だと思う。
語りかけるようにメロディーに絡んでいく。
休憩中、近くに座ってた年配の方、
「どこかで見たことある方やなあ」思ってたら、金子鉄心さんだった。
今日は観客で来てはるんや。すげえなあ!
トシバウロンさんとも話できた。
トシバウロンさん、最近京都に移住された。
これからいろんな機会で会えそうで嬉しいです。
二部、何曲かやってハンマーダルシマーのソロ。
なんやろう、こう、胸が締め付けられるみたいな気持ちは。
なんやろう、昔行ったどこかを思い出すような、
まだ人生で行ったことのない場所に生きてる間に、行きたくなって来るような。
とにかく気持ちがざわつくほどに、切ないことは間違いない。
次の曲は、ハンマーダルシマーのソロにホーミーが重なり、
馬頭琴とバウロンが入ってくる。
それぞれの入ってくるとこがめちゃくちゃ気持ち良かった。
もう無国籍どころの騒ぎではないが、
不思議と、穏やかな一つの世界が形作られている。
おお、トシバウロンさんのソロは、
ケルトのマウスミュージックというのをやってくれはった。
歌というか言葉をリズミカルに、バウロンを小気味よく叩く。
それを日本語でやってくれはった。
オリジナルの言葉なんかなあ「鹿を追うものは山を見ず」というタイトルらしい。
なんか、めっちゃ楽しかった。
トシバウロンさんは、ワシの大好きなハモニカクリームズにも
いてはったことがある。
その頃の映像も、どうぞ。
ゲストコーナー。女性のマウスミュージックやる方。
声量がすごい。途中から、トシさんのバウロンも加わる。
これは、すごい!気持ちいい!
やっぱり広々とした大地を感じる。
ゲスト二人目は鉄心さん。
やった!観客で来たのに、トシさんの無茶ぶりだったらしく、
トシさんのティン・ウィッスルで。
うわあ!無茶ぶりとは思えない素晴らしい演奏やった。
鉄心さんの演奏も、ゆっくり聴きたいなあ。
もちろん、途中でトシさんも加わる。
最後は、やった、ワシがカルマンと出会った、小豆島で作った曲。
後半、三人で歌。
酔っ払いの父ちゃんと、その母ちゃんの歌詞、ええなあ。
最後は観客も一緒にハンドクラップとア・カペラの歌。
楽しく気持ちいい。
その手拍子のままアンコール。
アンコールは小豆島へ敬意を込めて「浜辺の歌」。
一番は馬頭琴、二番はハンマーダルシマーが、それぞれ主旋律。
最後はホーミーも加わる。
今日のライブ象徴するような気持ち良さやったなあ。
終わってから、それぞれの楽器をじっくり観せて頂く。
いい音のする楽器は、やはりその姿も美しいものなんやなあ、
と感心してしまう。
カルマンのCDは、こちらから、お求め頂けます。
ワシも、ここで買いました。
と、この夜は、ここでは終わらなかった。
実は、石垣島から金岡先輩が帰阪してるとの連絡あり。
アフターアワーズでAZUMIさんのライブ観てるらしい。
石垣島であんだけお世話になってて、行かないことは許されまい。
石垣島の様子も聞きたいし。
行くと、AZUMIさんの声が聴こえる。
どうやらアンコールのようだ。
終わるのを待って入る。
金岡さん、AZUMIさん、アフターアワーズの上野さんと
ひとしきり、楽しいトーク。
AZUMIさんが絶好調で、話めっちゃ楽しい。
けど、金岡さん、たしかムジカジャポニカにも行きたいってゆーてはった。
ライブハウス支援Tシャツのことで、せい子ちゃんにお世話になった、
ゆーてはったから、そのことやろう。
そのTシャツ、来てきてはるし。
今日は、枚方の実家に帰るってゆーてはったから、そんなに時間ない。
二人でムジカに移動する。
ムジカは、デグルチーニさんのライブが終わったばかり。
久しぶりにデグルチーニで出演してた松永ケーゴくんを金岡先輩に
紹介したりする。
金岡先輩、せい子ちゃんにお土産まで持ってきてはったらしい。
律儀な人や。
きちんとお土産渡して挨拶して、最終電車前に帰られた。
ワシもいっぱい飲んで帰ろうか、、
と思ってたら、今度はAZUMIさんが来はった。
AZUMIさん、アフターの勢いそのままで、
いろいろ話してくれた。
AZUMIさんと二人で話することなんて、滅多にないので、
なんかワシもテンション上がる。
鈴木常吉さんの話も、いろいろしてくださった。
鈴木さんの知らなかった面、AZUMIさんの鈴木さんへの愛情が感じられて、
なんだかジーンとしてしまう。
こうなったら、先に帰るわけにはいかない。
AZUMIさんを送り出し、さあ、帰ろうとすると、
今度は、明日ムジカでライブする予定の、知久寿焼さんと
チンドン楽団のバンドメンバー、スタッフの方々が入って来た。
やばい!これは帰れなくなるパターンや。
しかし、ワシもそうとう、疲れてるし、
家に帰って、やらなあかんこともある。
「明日、お邪魔します!」とご挨拶だけして、
ムジカを出る。
ワシも大人になったもんやのう。
ハンマーダルシマー、馬頭琴、バウロンという出自のまったく違う楽器、
そこから流れる音楽の共通点を、なかなか見つけられなかったのですが、
これを読んで、音源を聴いた先輩の岸さんが、
「草原の音楽」と表現されて、
草原と、そこに吹き抜けていく風を想像すると、
それや!と思いました。
(20240922記)