息子は親父のことを知りたい。
そして、どんとの息子は、
どんとのことを思って、
こんな歌を作ったのだ。
初めてラキタくんに会ったとき、
あまり考えもせず、
「僕は、お父さんと大学の同級生なんですよ」と言ってしまった。
ウソは言ってない。
面識はなかったんだが。
そんとき、ラキタくんが、
ワシの眼をまっすぐ見て
「お父さんは、大学のとき、
どんな人だったんですか?」と
言ったときの眼が忘れられない。
それに答えられるほど、
知りもしなかった。
ラキタくんよりは、物心ついてたが、
ワシの親父も、ワシが大学生のときに死んだ。
でも、ワシも、
大人としての親父のことを知りたくて、
幼稚園、小学校、、、大学は学部から、クラブまで、
晩年の職場の人に至るまで、
各年代の親父を知ってる人々から、
親父の話を聞きまくって、
文集を作った。
あのとき、ラキタくんの眼に
ドキッとしたのは、
たぶん、あの眼の光の中、
ちょっとだけかもしれんが、
昔のワシと同じものを感じたからだと思う。
親父のことを知りたくない息子なんて、いないんである。
頑張れ、ラキタ。