きつかったたけど、これでいいのかも。映画「こちらあみ子」。

こちらあみ子」。
井浦新さん、尾野真千子さんと好きな役者さんが出てて、
音楽が青葉市子さんだったので、
なんの予備知識もなく観に行った。

映画で詳しく説明されることはないけど、たぶん発達障害の女の子と、
その家族の物語。(お母さんは義母か?)

※このあと、多少ネタバレあり。

う〜〜む、観てるときは、かなりきつかった。
悪意はまったくないけど、人の気持ちが理解できない女の子と、
優しいけど、心の弱いお母さん、
優しいけど、基本的には無関心で、面倒なことには目を向けないお父さん、
優しいけど、周りに気を使いすぎるお兄ちゃん。
その優しさで、なんとか支えあって、あみ子を育ててきた家族が、
あみ子の、あみ子にとっては当たり前の純粋な行動で、
壊れていってしまう。
そこからは、けっこう辛いストーリーが延々と続く。

お兄ちゃんの一瞬の登場や、あみ子が眼中になかった同級生とのやりとりなど、
少し、ホッとするシーンもあるのだが、
あみ子の「応答せよ」に責任持って応えてくれる人は、
どこにも居なくなってしまった。

悪い人は、一人もいないのに、みんなが幸せから遠ざかっていく。
観終わったときは「なんでこの映画観ちゃったのかな」と思うくらい、
嫌な気持ちになってたけど、
考えてみれば、最後に取ってつけたような応答があっても、
嘘くさいだけだろな、と思ったりもする。

そんな辛いストーリーだけど、あみ子を観るカメラや、
青葉市子さんの音楽は、限りなく優しく、あみ子を肯定している。
いつか、あみ子にきちんと応答してくれる人が現れますように。
フィクションのドラマなのに、
いつの間にか、そんな願いが、心の中に浮かんでいた。

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