こんなにほっこりする野辺送りは初めて。映画「川っぺりムコリッタ」。

なんかタイミングが合わなくて、
ずっと観られてなかった映画「川っぺりムコリッタ」を観てきた。
静かで、大きな出来事は起こらないけど、
すごくいい映画だと思った。めっちゃ好きな映画になってしまった。

人は多かれ少なかれ、傷を持って生きている。
それは成功を納めてる人でも、
そうでない人でも同じなのだろう。
だけど、その傷とどう向き合うか、
傷を抱えながら、毎日の生活をどう受け止めるかで、
同じことをしていても、幸せかどうか変わってくる。
ほんの些細なことでも、自分を幸せにしてくれることもある。
そんなことを感じられる映画で、
観たばかりなので断言できないけど、
たぶん、そこがワシがこの映画を好きになったポイントなのだろう。

好きなシーンを上げると、
山田くんが、炊きたてのご飯を、待ち構えてほぐすシーン。
匂いを嗅ぐときの表情、ほぐす巧みさに、
「山田くん、幸せになる才能、あるやん!」と予感させる。
南さんが、亡夫の骨を噛んで、そして、、のシーンは、
ここ数年観た映画の中で、飛び抜けてエロチックだった。
島田さんは、どのシーンも最高。
図々しいのに、可愛らしい大好きなキャラクターになった。

そのほか、ちょこっとした役も、
なるほどなあ、と思う役者さんたちが出てて、
ええ演技をしてはる。
薬師丸ひろ子さん、そこに起用するのか〜!すげえ!

全編、ほとんどBGMがないのも良かった。
ここぞ!という時にかかるパスカルズの音楽は、
「もう絶対この映画にはパスカルズ以外、考えられない!」と
確信するくらい、効果的だった。

パスカルズのメンバーでもある知久寿焼さんは映画にも出演して、
いい味を出している。
知久さんが現場で歌詞付きのテーマソングを歌うメイキングがあった。
スタッフ、出演者のええ雰囲気が伝わってくる。

きっと、これはラストの野辺送りのシーンの撮影中だと思うのだが、
この野辺送りのシーンが観たことないくらい、
ほっこりしてて、ええ気分で映画を観終わった。
また観たい映画やな。

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