映画「ソングス・フォー・ドレラ」。

※ネタバレあり

ルー・リードとジョン・ケイルがベルベットアンダーグラウンドで仲違いした後、
21年ぶりに共演した、無観客ライブの映画「ソングス・フォー・ドレラ」を観てきた。

美しく、激しく、過激で、センチメンタルで、怪しく、刺激的。
凄まじく緊張感のあるステージは、
それぞれ、やりたいことが山のようにあって、それをちゃんと形にできてるって感じがした。
モノを創る人間として、最高の状態だったのかもしれない。
そして、お互いが、相手のやりたいことを完全に把握してるんやろな、とも思った。
ほんまに素晴らしい演奏。

実は、このCDは持ってて、何度も聴いていたのだが、
詳しい事情は、全然知らなかった。

このライブ、仲違いしてから21年後、アンディ・ウォーホールが亡くなった後、
追悼のため、ウォーホールの一生をなぞる形で、創作された曲を、
編年的に演奏したものらしい。

…というようなことは、映画を観てからパンフレット読んで知った。
「ドレラ」は「ドラキュラ」と「シンデレラ」を組み合わせた
アンディ・ウォーホールのあだ名らしい。
ああ、観る前に調べておけばよかった。
ウォーホールの一生を追いつつ、文句や恨みも隠さず歌い込んでるらしい。
ジョン・ケイルはルー・リードへの文句も歌い込んでて、
ルーが苦笑するシーンもあったらしい。

それを知って、観終わった映画、思い出すと、
「ああ、そういうことか」と腑に落ちることがいくつもある。
もう一度、パンフレット熟読したあとで、
再挑戦したいなあ。

まあ、そんなこと知らなくても、
演奏の素晴らしさは、ビシバシ感じた。
パンフレットによると、この後、また仲違いしてしまうらしいが、
こんだけ強烈な個性と音楽の持ち主同士、
そら、そう長くは続かんやろな。
あのステージに漂う緊張感は、そういうことなんかもしれんな。

けど、だからこそ、お互いのやりたいことを100%理解し合ってて、
100%の力でぶつかり合ってる、
ひとつも文句のつけようがない、このライブは、
奇跡のような素晴らしいもんなんやろなあ。

書いてたら、また観たくなった。
絶対行こう。

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