大徳寺から船岡山へ。

カサやんのライブで京都に泊まった次の日、
目が覚めると、8時55分。
うわ!朝食終わりまで5分!
慌てて、朝食会場に向かう。
急かされることもなく、ゆっくり頂く。
満腹になって、チェックアウトタイムまで惰眠を貪る。

なんだか気持ちよくなりすぎて、
主催イベントが終わった安心感もあって、
「そのまま大阪帰ろうかな」とも思ったんだが、
むちゃくちゃええ天気で、バスもちょうどいい時間にあったので、
大徳寺へ向かう。
市バスに40分近く揺られてたかなあ。
窓越しの太陽光が気持ちよくて、ウツラウツラ。

つい先日も来たばかりの大徳寺に再び来たのは、
本邦初公開となる部分もある本坊伽藍の特別拝観が、
この前日から始まってたからなのだ。
ゴールデンウィーク前とは言え、
流石に貴重な特別拝観、しばらく待って、
ガイドさん付きのツアーで拝観させて頂いた。

拝観場所は、撮影禁止だったので、
近くから撮った写真を。

三門の金毛閣は、千利休の切腹原因となった二階のある立派な門。
その二階に行けるのかとドキドキしたが、下を通るだけであった。
ちょっと肩透かしやな。
まあ、それだけでも貴重な機会らしい。

三門の後ろの仏殿が、本邦初公開。
さすが、観光寺院とは一線を画す大徳寺だわ。
ここにいらっしゃる釈迦如来像は、方広寺にあった京都の大仏さんの試作品で、
1/10スケールらしい。
それで、このデカさ!
方広寺の大仏、観たかったなあ。ちなみに奈良の大仏よりデカかったらしい。
三門と言い、方広寺関連の仏像と言い、
大徳寺、秀吉さんとの縁も深いなあ。
けど、信長さんのお墓や、石田三成さんのお墓もあったり、
徳川家とのゆかりもいろいろあったり、
塔頭のいくつかが戦国大名の菩提寺だったり、
ほんま戦国オールスターの寺でございます。

そのまた後ろの法堂は長老が修行僧に説法するための場所なので、
置いてるものは少なく、広々としている。
しかし、演説台のようなものに施された意匠は、かなり見応えあるし、
天井には狩野探幽さんの「雲龍図」がある。
禅宗寺院でよく見かける雲龍図だけど、ここのも見事でございました。

そして見学コースの一番奥には、国宝の唐門。
これは桃山の三唐門に数えられてて聚楽第から移築されたものらしい。
日光東照宮の陽明門のモデルになったと言われるだけあって、
その意匠は絢爛豪華、一日観てても飽きないことから「日暮門」との異名があるそう。
ここの外観だけは、撮影OKでございました。

と、ここまでで約40分強のツアー。
さすがに見応えあります。
頑張って来た甲斐ありました。

大徳寺の境内は、まっすぐな道が気持ちええ。
で、こないだ突然の便意で、ちゃんと観られなかった黄梅院を時間かけて拝見します。

黄梅院も、この写真より中は撮影禁止なんですが、
広々とした千利休の庭が、ワシは好きになりました。
いくら観てても、観飽きない。
ここで、酒飲めたらなあ、と思ってしまう良き庭でございます。

さて大徳寺を出て、とりあえず昼飯を食おうと、フラフラします。
歩いてるうちに鞍馬口通に蕎麦屋の名店「かね井」があったことを思い出す。
行ってみると、平日ということもあって、
待たずに入れる。
ええ天気のお昼間、蕎麦に天ぷら、日本酒、ええ時間でございますわ。

ここまで来たなら、船岡温泉行くか、と時間見ると、
開くまで、少し間がある。
ならば、と船岡温泉の向かいの八雲食堂に行ってみるが、
ここもまだやってない。
そうや、ここには、何度か来てるのに、
船岡山に登ったことがないなあ。
船岡温泉開くまでの時間潰しにちょうどええか。

船岡山の山頂付近は信長公を祀る建勲神社になっております。

山頂付近から東を見ると、比叡山から大文字山にかけての緩やかな稜線が真正面に見えます。
「ああ、ブラタモリでゆーてたやつや」


南に向いた階段を見下ろすと京都の町が一望できます。
ええ天気の日に来たなあ。

信長公にご挨拶。
こないだは、お墓にも参ったし、
ワシ、けっこう信長さんに親しんだかもしれんですわ。
部下やったら、めっちゃ怒られてたやろうけど。

山頂から真南を見てみます。
船岡山は平安京の基点になった山で、
この真南に平安京の中心線、大極殿や
それに続く朱雀大路があったんですが、
当時の洛西は湿地帯で住みにくかったらしく、
次第に町の中心は東にずれていったらしいです。
なるほど、だいぶ左の方に京都タワーが見えます。
東寺の五重塔が分からなかったのはちょい残念。
たぶん、ど真ん中にあるでかいマンションの右手、
ストンと山が落ちてるところが天王山でしょう。
つまり、ここは大阪方面まで見渡せる、
防御にも適した土地やったんやろうなあ、とか
地理好き、歴史好きの血が騒ぎます。

西の千本通の方に降りようかと思ったんですが、
通ったことない道があると通りたがるのも、
地理好きの性、なんだかどんどん北の方に回り込んで、
山を降りたら、ほぼ北大路。
ちょっと暑かったのもあって、なんだかへこたれてしまい、
このまま船岡温泉入ったら、溶け出して、
大阪帰れなくなるなあ、と、
昔ながらの喫茶店「翡翠」で休憩。

店出ると、ちょうど東に向かうバスが来たので、乗り込んでしまいました。
出町柳に出るつもりだったのだが、
どうも、このバスは出町柳ではなく、東大路に出て四条通に向かう様子。
ううむ、そのまま四条通に出て阪急で帰るか。
いやいや、もう人混みは歩きたくないな、
と、元田中で降りて、叡電で出町柳に向かうことに。
こういう失敗での遠回りや対策考えるのも、
けっこう好きなんで、それほど苦にはなりません。

途中、「高野橋東詰」
という停留所に止まります。
「ひがしづめに、ひがしずむ」 
という駄洒落を思いついたので、
降りて夕日の時間まで、待とうか、と思いますが、
まだ2時間くらいあるし、
あまりに馬鹿馬鹿しいので、止めました。

結局、出町柳からお京阪で帰宅します。
帰る途中に思いついた言葉を、帰宅後、Facebookにアップします。

ありがたいお寺を拝観し、先人たちにご挨拶をさせていただいた旅の終わりが、
駄洒落二発。
どうにも情けない終り方で、ほんますみません。


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