大徳寺塔頭、特別拝観。

こないだの土曜、朝から京都で用事があったんだが、
昼過ぎには終わったので、
この時期、まとめて三箇所も塔頭の特別拝観やってる紫野の大徳寺に行ってきた。
京都は、まだなんとか桜の残ってる時期だが、
大徳寺には、あまりそれは関係ない。

春の桜にも、秋の紅葉にも関係なく、
境内には松しか見当たらないような、
ストイックな寺院なのだ。
一休さんを皮切りに、
織田信長や豊臣秀吉、千利休や徳川家にも関係あって、
歴史の舞台になってことも、何度もあるし、
日本を代表するような名宝も数多くあるのに、
観光寺院になることを頑なに拒んでるようなとこが、かっこいい。

塔頭でもよく目にするのが「拝観謝絶」の看板。
あくまで宗教施設であり、観光施設ではないのだ、
という気概を感じる。
そうは言っても、禅宗の寺院なので、
外から覗き見る境内は、どこも綺麗に掃き清められている。

そんな普段は覗き見るだけの拝観お断りの塔頭が三箇所も
まとめて観られるのだ。
ワシ的には、桜よりも、貴重な機会だった。

まずは、黄梅院

蒲生氏郷に小早川隆景の墓所!
戦国のスターたち!
特に蒲生氏郷は、ワシがすげえ好きな戦国武将。
目が眩みそう。
ここはチケット売り場の外だったので、写真撮れたが、
これより中は撮影禁止でした。
こういうとこもストイックでええね。

中には、千利休が作庭した直中庭がある。
千利休作庭と聞いて、利休の茶室のような、
渋くて、狭いのを想像したのだが、
意外と開放的で広々としていた。
禅宗寺院としては、最古と言われる庫裡も素晴らしかったのだが、、。

しまった!
前回の別の大徳寺塔頭のときもやらかしてしまったのだが、
普段公開してない塔頭だけあって、
観光客用のトイレがないのだ。
急にもよおしてきてしまったワシは、
駆け足で、観て周り、駐車場にあるトイレに駆け込んだ。
は〜〜、前回も、このトイレまで走ったなあ。
なんて学習能力がないんやろう。

と思いつつ、トイレの近くにあった松の幹のうねり具合が面白かったので、
「もよおしたから、この松が見られた」とか負け惜しみを言うワシであった。

続いては、ここは普段から公開してるらしい龍源院。

さすがに春の京都といえど、
桜とか春らしさのかけらもない大徳寺、
観光客も少なくて、
日当たりええ庭観ながら座ってると、
昼寝したい気持ちが溢れる。
しかし、あと二つの特別公開塔頭を外すわけには行かない。

途中、公開はしてないが、大徳寺全体の山門、金毛閣を横から見る。
ここは、千利休が豊臣秀吉に切腹を申しつけられるきっかけになった門。
そんなすごい建物が、無料区域から普通に観られてしまうのだ。

次の塔頭は、興臨院

前にも来たことあるんやけど、
庭が好きなんで、観られる時には観ておきたいとまた来たのだ。
ここは、建物内部以外は撮影OKだった。
ここの方丈でも庭眺めながら、ボケ〜〜〜っとしてると、
外国人の5歳くらいの女の子が珍しいもん見るようにワシを見てて、
目が合うとにっこり笑ってくれた。
そやった。
ワシ、いま髪の毛、真っ赤なんやった。

最後の特別拝観は総見院
ここには、織田信長の公式墓所と、有名な木像がある。
もうクラクラしてまう歴史の密集度やなあ。

その織田信長の墓所からは、比叡山が綺麗に見えた。
焼き討ちにした比叡山から見下ろされる場所に墓所。
なんとなく、皮肉な気もするなあ。

大徳寺には珍しく、花がいろいろ咲いてた。
まあ、大徳寺には利休どころか、珠光や武野紹鷗にも関連する
「茶道の寺」という面もあるので、
花とは切っても切れない縁ではあるんだが。

少し時間的に余裕あったので、
最後、普段から公開してるらしいが行ったことのない
芳春院に寄ってみた。
「盆栽の庭」とあったので気になったのだ。

特別拝観じゃないからと油断してたわ〜〜。
観たこともない見事な盆栽が「これでもか!これでもか!」と迫ってきました。
しかもここ大河ドラマ「利家とまつ」の松子の法名から名付けられた、
松子にちなんだお寺らしい。

ほんま、大徳寺、これでもか、これでもか、と歴史が詰まってて、
見どころがありすぎでしたわ。

4月の27日から6月4日までは、今回外から観るだけだった金毛閣始め、
唐門、仏殿、法堂などの特別公開もある。
5月14日までなら、今回、便意でゆっくり観られなかった黄梅院もまだ公開中なので、
そのタイミングで一緒に観て回ろう。
その時は、絶対に先にトイレに行ってから廻ろうと誓うワシであった。

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