エドワード・ヤン監督、やっぱりええわ。BBBムービー「エドワード・ヤンの恋愛時代 4Kレストア」。
「牯嶺街少年殺人事件」がすげえ好きなので、
同じエドワード・ヤン監督の映画ってことだけで観に行ってきた。
登場人物が多くて、その関係性が複雑なので、
前半は、顔と名前を頭に入れるのに苦労して、
「最後までついていけるやろか?」と心配したけど、
いつの間にか、そんなこと全然気にせずに、
ストーリーに集中できてた。
それにしても、ストーリーも登場人物の感情も目まぐるしく変わる。
途中で「もしかして、これはコメディなのか?」と思うくらい、
人間の描き方が滑稽だったりもする。
けど、人間の気持ちをええ加減に扱ってない、真摯に向き合ってる、
というのが伝わってくるので、
やっぱり人間を、きちんと描こうとしてるのだな、
ということが見えてくる気がした。
たぶん、ワシと同世代かちょっと下の人たちの、
若い頃の台湾が舞台で、
ちょっとバブル的なムードもあるので、
「ああ、台湾の若者も、ああいう時代の空気の中で、
踊らされつつ、もがいてたんやなあ」というのが、少し嬉しかった。
終わり方が、そんなすごい技術とか使ってるわけでもないんやけど、
ハッとするほど印象的で、キュンとしてしまった。
エドワード・ヤンさん、やっぱりええなあ。
生きてたら、今、どんな映画創ってたんやろ。
残された映画で、観てないのもあるので、
まとめて観てみたくなった。
けど、まずは「牯嶺街少年殺人事件」を、もう一度観直してみるか。