ある意味、現代風刺映画でした。BBBムービー「バービー」。
映画以外のところでちょっとした騒ぎになったみたいやけど、
映画自体も、けっこう話題になってるので、観に行ってみた。
小道具も含めて美術、衣装、音楽、脚本、演出、
すべてよくできた映画やなあ、というのが、第一の感想。
エンターテイメントとして楽しめるのに、
現在、社会的に問題になってるテーマに、
きちんと答えを出している。
すごいプロフェッショナルを感じた。
最近のアメリカ映画の特徴かもしれん、
人種の多様性もちゃんと反映されてるしな。
バービー人形自体には興味ないので、
そのあたりは「嬉しい人には嬉しいんやろな」
くらいしか思えなかったのだが、
ストーリーは、そのカラフルでかわいい世界の割には、
骨太やったなあ。
ある意味、女性の社会進出を後押しして、
フェミニズムの旗手だったかもしれんバービー人形が、
いつの間にかルッキズムの権化のような存在になってしまってたんやな。
ケンも大活躍。
人形というカリカチュアライズされた世界やから、
極端な男性中心社会や、洗脳も、
観てて、不自然な感じはしなかった。
けど、日本よりずっと男女同権に見える
アメリカ社会も、ひとかわ剥けば、
こんな男性優位の社会なんや、というのは、驚いた。
けどバービー人形の発売元、マテル社、
ここまでの表現、よう許してくれたもんやなあ。
懐でかいなあ、とは思った。
（それ以上に映画での販促効果、計算してたんかもしれんけど）
エンディング近くのルースとバービーのやり取りとか、
少ししつこくて、間延びしてる気はしたが、
とてもとても楽しめる映画でありました。
