犯罪を重ねれば重ねるほど、気持ち良くなっていく不思議な映画。BBBムービー「テルマ&ルイーズ 4K」。

公式サイト

好きな映画が4Kでリバイバル上映されるのは、
なんとなく「好きで間違いないよ」と、
認められた気がして嬉しくなるな。

公開されたのって、1991年なんや。30年以上前なんか。
その時は、ワシ、犯罪アクション、基本的苦手やのに、
「なんでかわからんけど、これは珍しく痛快やな」、くらいにしか思ってなかった気がする。
今、観直すと、けっこう性差別問題の映画やったんやな。
このときは、アメリカですら、家の中での女性って、こんな感じやったんや、と驚く。
きっとこの映画が評価された背景には、
ほんまにそういう家庭内性差別に苦しむ女性が多かった、
ということの裏返しなんやろうな。
リドリー・スコットの先見の明に舌を巻く。

なぜか、犯罪を重ねれば重ねるほど、気持ち良くなっていく。
被害者には悪いんやけど、彼女たちをがんじがらめにしてた鎖が
一個一個外れて行く気持ちよさなんやろうと思う。

終わり方も最高やなあ。
「これ、どうやって終わるんだっけ?」と思いながら観てたけど、
あの痛快な終わり方と来たら!
ここは、リアリティというより、
映画的フィクションな感じなんやけど、
この映画では、あれが大正解やと思う。
ほんまに気持ち良く、終わってくれた。

贔屓の役者やからいうわけやないけど、
ハーヴェイ・カイテルの存在が、
この映画を、名画たらしめてる気がする。
一番の敵でありながら、一番彼女たちのことを理解してる存在。
そういう人に、彼女たちが旅行に出る前に遭ってたら、
と思わないではないけど、
彼の存在がリドリー・スコットが未来に託した希望で、
今、この時よりは、そういう存在が増えているのだと思いたい。
ワシも、ハーヴェイ・カイテルのように考え、動くように心がけよう。
アメリカだけでなく、日本でも、世界のどこでも、
そういう世の中に進んでいきますように。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA