映画「セメントの記憶」。

先日、「セメントの記憶」という
ドキュメンタリー映画を観た。

シリアからレバノンのベイルートに
逃れた難民労働者のドキュメンタリー。
ドキュメンタリーと言っても、
役者じゃないリアルな人が出てて、
映画用にこしらえたものじゃなく
実際の風景が使われてるのだが、
どの映像も映画的で、
やはり報道ではなく、
もう芸術作品だった。

難民労働者のモノローグが
極たまに入るだけで、
ナレーションなどなく、
状況の説明も、ほぼない。
難民労働者は、ビル建設に従事して
薄暗い地下のようなところで
ほとんど浮浪者のように寝泊まりしている。

同じセメントの匂いのする
破壊されていく町と、
建設されていく町とが、
地下の薄暗い生活の場と、
目も眩むほどの青空とが、
葛折りのように重なり合う
圧倒的な映像美で、
「こんなドキュメンタリー、観たことない!」と思う
間違いなく名作映画やと思った。
もしかしたら歴史的名作かもしれない。

けど、映像の半分近くが、
地上数百メートル?かの
高層ビルの建築現場だったので、
高所恐怖症のワシは、
その映像美を味わう余裕もなく、
ひたすら「はよ終われー!もうええ!もう十分やー!」
と心の中で叫び続けておりました。

なんで観る前に気づかんかったんやろ。

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