ペーソス@釜晴れ。

昨日は、釜晴れでペーソスさんのライブ。
なんと、ワシはこれが今年初めての釜晴れ。

去年、これくらいの時期に
やはり釜晴れで初めて観て、病み付きになって、
次の日も観に行ったんだけど、
そのときはサックスの末井さんが、原作書かはった、
自伝映画「素敵なダイナマイトスキャンダル」の
プロモーションでご欠席だったので、
フルメンバーで観るのは初めて。
めっちゃ楽しみでした。

ギターの米内山さんが三十代、
クラリネットの近藤哲平さんが四十代、
司会のスマイリー井原さんが五十代、
ボーカルの島本さんが六十代、
サックスの末井さんが七十代。
オールレンジバンドですわ(笑)

平成歌謡と名乗るものの、
メロディにどっぷり漂う昭和臭、
歌詞は尿漏れや恐ろしい嫁など、
中年以降の男性の悲哀を語る歌ばかり。
泣けばええのか、笑えばええのか。
聞こえてくる躊躇ない笑い声は、
たいてい女性の声で、
男性は苦笑い、忍笑い、忍泣きも
混ざってたかもしれん(笑)

去年はなかった末井さんの、
切なくも、やや乱暴なサックスが
ささくれをなだめるようで、
実は塩を塗ってるような気もする(笑)
ほんま末井さんのサックスは、
どこから来たのか見当がつかない。
うまいとか下手とかの次元ではなく、
「こんな風にサックスを鳴らすのか」と
驚いてしまうくらい聴いたことのない音で迫ってくる。
けど、ほんま独自の世界で、
はまったら抜けられない面白さですわ。

一部ラストの「涙腺歌」、
ある意味アバンギャルドか。
ワシは古賀メロディとフリージャズの融合と見た(笑)

二部は♪〜七輪と練炭と睡眠導入剤〜を
観客と一緒に歌う曲から。
木嶋佳苗を歌った「無職の女」。

司会のスマイリーさんのMCで出てきた
再生回数めっちゃ低い
プロモーションビデオが、これ「島の黄昏」(笑)

ペーソス、こう見えても(どうよ?)
武道館に出たことあるのだ。
まあ銀杏BOYZの前座なんだが。
それにしても、どういうつながりなんやろ?
て思ってたんやけど、MCで謎が解けた。
末井さんが峯田さんと仲良しらしい。
映画「素敵なダイナマイトスキャンダル」の
関係なんやろな。
あースッキリ(笑)

「焼酎のお湯割りをもう一杯」は
去年聴いて、一番印象に残った曲。
まだ暮れ切らない夕暮れの
居酒屋の情景が浮かぶ。
こういう居酒屋がワシがじじいに
なっても残っててほしいなあ。
曲の中に関東の地名が出てくるが、
ワシ的には久留米のガランとした居酒屋で、
すりガラス越しに夕日が差し込んでいた、
孤独だけど満ち足りていた
幸せな飲みの日を思い出す。

ラストは、「老人のための労働歌」。
面白さでまやかされてしまうが、
ペーソス、メロディもええし、
歌詞もおもろいだけでなく、
ようできてるし、
ちゃんと聴くと、グッと
沁みてくる曲が多いんよなー。

アンコールは恒例の観客全員で
「血糖値が高いから、中性脂肪が多いから…」(笑)

本気で大笑いする楽しいライブやけど、
楽しいだけでは終わらせない
ええライブでありました。

終わってからも、土曜の夜だけあって、
ぎょうさんの人が遅うまで、
あーだこーだ、飲むわ笑うわ。
ワシも憧れの末井さんと話したり、
哲平くんと早苗ちゃんと
音楽の話で盛り上がったり。

めっちゃ楽しかったけど、
3月いっぱいで現店舗での営業を終えるという
難波屋さんの現店舗に
最後に行っておきたくて、
最終までに一杯くらい飲める時間に
釜晴れを後にした。

難波屋は、ライブスペースは、
もう仮店舗での営業が始まってるので、
閑散としていて、ここで観た数々の
ライブを思い出して、
少しセンチメンタルな気持ちで、堺筋線最終に向かったのであった。

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