「昭和平成のヒーロー&ピーポー展」兵庫県立美術館。
兵庫県立美術館の「昭和平成のヒーロー&ピーポー展」に行ってきた。
最近、行こうと思ってた展覧会、
気がついたら終わってること多いので、
思いついたときに、えいやっ!と
行ってしまおうと思ってる。
今日の「えいやっ!」は、正解やったな。
どんな展覧会か説明しにくいんだが、
20世紀以降の日本を、ヒーローや市井の人を通じて、
俯瞰してみようという試み、と言ったとこか。
だから、絵画も、雑誌の挿絵も、
漫画も、写真も、テレビ番組も出てくる。
詳しくは、兵庫県立美術館の説明を、どうぞ。
ガロやのらくろ、ウルトラマンが
藤田嗣治と並ぶ展覧会って、なかなかないもんな。
それだけでもおもろいです。
ところどころ写真OKなのも、
ちょっと嬉しかった。
今現在も活動中の方の作品も出てた。
石川竜一さんの沖縄をテーマにした写真群、
中でもMITSUGUさんて方にフォーカスを当てた、
写真&動画に度肝を抜かれた。
顔の唇から下、全部真っ黒の刺青、
全身にさまざまな刺青、
それだけでアートになりそうや。
ロンドンでパンクスとして生きてきた半生、
だけど、同性のパートナーが薬と酒でDV化してきたのと、
親のことがやっぱり気になって沖縄に戻ってきた男性だ。
そのMITSUGUさんが、
二人で長い間向き合って生きた母の四十九日に、母の骨を自分で砕いて
沖縄の海に散骨する様子を、ほぼ無音で撮った動画。
海に向かう車の中の嗚咽だけ、音が聞こえる。
これはMITSUGUさん個人の物語、ではなく、
人として生まれたからには、
面せざるを得ない、生と死の、
そして、親と子の物語なんやな、 と思った。
藤田嗣治さんほどの人でも、
戦時中は戦意抑揚のための絵画を
描いてたことにも驚き、
こないだ日曜美術館で観たばかりの、
北川民次さんの絵を観られたのも嬉しかった。
会田誠さんの作品は、
その大きさと迫力、
訴えてくる力強さに、
思わず声をあげて驚いてしまった。
しりあがり寿さんの四コマもほんまに攻めてるなあ。
「地蔵マンZ」、声、知久さんやったんにも驚いた。
世相、政治と、芸術の関係について、
もう一度考え直さなあかんかなあ、
と思わせてくれる展覧会であった。
「読まへんのやろなー」と思いつつ、
図録を思わず買ってしまった。
展覧会、3月17日日曜までやってます。
興味持った関西圏の方、ぜひぜひ!