与世山澄子さんに会いにインタリュードへ。
那覇の崇元寺石門近く、
新都心へ向かうショートカット入口の近くに、
インタリュードはある。
もちろん、新都心なんて影も形もなかった30年以上昔から。
10時過ぎに店に入る。
宵っ張りの町、那覇。
まだ準備中のようだ。
初老らしき女性がエプロン姿で洗い物をしている。
「あの、ライブは、今日やるんでしょうか?」
「はい、もうしばらくしたら」
女性が上品な柔らかい言葉で顔を上げる。
あ、与世山澄子さんご本人だ。
思わず「写真撮らせてください。」
恥ずかしそうに「今は、こんな格好だから…」。
ステージが始まる。
こんな年上の女性に向かって言うのもなんだけど、
可愛らしい。
仕草の一つ一つに、自然に溢れ出る品のようなものを感じる。
歌は、素晴らしい。
全てを飲み込んで、辛さも悲しみも飲み込んで、今を楽しく歌う。
痛みを知った人間の優しさで、
聴く人を包み込んでくれる。
若き日にマル・ウォルドロンにも愛された歌声は、
年月を重ねてさらに素晴らしいものになっている。
与世山澄子さんのお店の名前を冠したアルバム「インタリュード」。
名盤です。
マル・ウォルドロンとの共演は、こちら。
しばらく行ってないなあ。
こんな雨の日には与世山澄子さんの揺りかごのような歌に、
揺られていたくなる。
次回、那覇に行ったら、必ずお邪魔しよう。
(20171029記)