矢野絢子ニューアルバム「彼女について」リリースパーティー@ロイヤルホース。

今日はロイヤルホース、初登場、矢野絢子ちゃんのレコ発ライブ。

前にこの4人観たのは、確か西成の釜晴れ。
今日は、その釜晴れの全面積くらいのゴージャスなステージ。

さすがやな。どっちのステージでも、
そのステージの良さを、ちゃんと引き出してやってる感じ。
まあ、今は、せめてこれくらいの会場じゃないと、
4人のバンドで演奏するのは、無理なんやろな。
グランドピアノのふくよかな音が黄さんのトランペットと絡むと、
うっとりせずにはいられん。
ゆったりと空間を広げていくような音楽なのに、
なんか気持ちは、いきなり高揚してる。
気がつくと、一曲目から足拍子してしもてる。

それにしても黄さんのトランペットの沁みること。
こういう会場で聴くと、黄さんのペットの音の伸びて溶けていく感じを再認識する。
さらに黄さん、しゃがみコーラスがおもろかったです。

こんな美しくて、優しい音楽やってるのに、MC始まると、
バリバリ土佐弁の姉ちゃんで、なんかホッとする。
…と思ってたら、それ、まんまのプギウギっぽい「それゆけおばちゃん」。
おお、これがさいとうさんがゆーてた矢野絢子ラップか!
なかなかの滑舌、テンポ的にも、滑舌的にも、ワシには無理やなあ。

矢野絢ちゃんの曲は、古臭い、というのとは違った意味で、歌謡曲を思い出させる。
歌謡曲が豊かで、人のいろんな感情を代弁してた時代の歌謡曲。
消耗品じゃなかった頃の流行歌。

ニューアルバムは、いろんな女性のことを歌ってるので、
一曲、男の気持ちに寄り添う歌、「ディアカーボーイ」も。
ああ優しい。
男性のことも、こんな風に見てくれてるんやと思うと、なんか救われた気分。
男3人、この曲で安心したかのように、ステージを降りて、絢ちゃんソロで「旅の女」。

二部は、なんか各々バラバラにフリージャズみたいな感じで始まる。
これはこれで、ジャズの殿堂、ロイヤルホースに似合う音やなあ。
今、常連さんが来たら、新しい箱バンがやってるのか、と思うかもしれんなあ。

見谷さんは、何で叩いてるんやろう。
でっかい茶筅のような、おろしたての帚みたいな。
それで段ボールを叩くもんやから、ものすごく柔らかく、優しい音。
それが演奏を、下からそっと支える。
至れり尽くせりな感じのリズムやな。
さいとうさんのギターソロ、ちょっとやさぐれてる感じがたまらんカッコええ。
そこに黄さんのペットと、絢ちゃんのタイトなピアノ入って、
夜の町を思わせるジャズな演奏。
あえて言うならエゴラッピンを少し思わせる音楽。おっとなー!

隠岐島をモチーフにした歌「指切りげんまん」
あ、この曲に黄さんのトランペットは反則やわ。
海士町の菱浦港から出て行くフェリーの汽笛のように聴こえて、切な過ぎる。
伸びやかな絢ちゃんの声が、波間に消えていくようで、たまらんようになる。
この歌は、隠岐島がモチーフだけど、
離島や寒村、中学や高校卒業後、子供たちが親元を離れる人たちすべての心に響く曲やろなあ、と思う。
そういえば実はワシ、もう二回も海士町、行き逃してる。
入院と、この騒動で。
次は絶対に確実に行けるタイミングで!

「ロッキンチェアーの上で」は絢ちゃんお得意のストーリーテリングの歌。
ほんと、こういうのはうまいなあ。
絵本作家に専念しても、きっと名前残してたと思う。
まあ、そうなると、この声やピアノがもったいないから、これで正解なんやろな。
絢ちゃん的にも、ワシ的にも。

今日はやらなかったけど、絢ちゃんのストーリーテリングの代表曲「ニーナ」の動画を。
これは、実際、足田メロウさんの絵で、絵本になってます。

絢ちゃんの出産のときの歌「ヒッヒッフー」は、
リアルだけど、めちゃくちゃコミカルな歌、
いやあ聴いてるだけで、楽しくなりましたわ。

ラストの曲はイントロのインスト部分だけでも、ご飯食べられそうやなあ。
いやあ、来てよかった。

アンコールのとき、話してもらったが、
黄さん、ロイヤルホースには、10代の頃からお世話になってるらしい。すげえ!
11月25日には黄さん、再びロイヤルホースに登場らしい。
鍵盤の竹下清志さんとデュオで、純粋ジャズトランペッターとして。
めっちゃ楽しそうに話してはった。
それも、来たいなあ!

そのアンコールは、絢ちゃん、もう立ち上がって歌う。
ええ笑顔や。ええライブや。
いやあ、楽しかったー。
絢ちゃん、黄さん、さいとうさん、見谷さん、ありがとうございました!

終わってから、見谷さんとお互いの病気克服の話もできて、良かった。
黄さんは、今神戸在住なので、また近々、ライブでお会いしたいです。
絢ちゃん、沖縄、楽しんで!!
さいとうさん、お話できませんでしたが、MCも楽しかったです!
皆さん、また来てくださいね!

この騒動の中、なかなかこういうメンバーでのライブは観られないご時世なので、
ひとつひとつのライブが、すごく有り難く、貴重に思える。
ブッキングしてくれたのは、丸さんかな?
丸さんにも、ありがとう!

ニューアルバム「彼女について」は、こちらで購入できます。
CD付き絵本「ニーナ」も、こちらから。

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