映画「ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった」。

ようやく観られた。
まあ、主催イベントが全部終わってからゆっくり観たかったし、
土日は避けたかったし、
そのタイミングでの最初の会員サービスディだったので、最速で観た、
とも言えるんやけど。

さすが、スコセッシの製作総指揮、素晴らしい映画だった。
圧倒的に、美しい音楽、そして美しいメンバーの繋がりだった。
どちらかと言うと、リヴォン・ヘルムが好きだったので、
ロビー・ロバートソン中心に制作された、この映画、
少し疑いながら観始めたが、
もうそんなこと思い出す暇もなく、
画面から溢れてくるちょっと甘酸っぱく、切ない、思いに浸り切っていた。

昔からザ・バンドの音楽聴くと、胸の奥がキュンとして、涙が出そうになるのだが、
今日は、いつにも増して、最初から最後まで、キュンキュンしっぱなしだった。

まあ、リヴォンの意見も少し、聞いてみたいな、とは思ったけど、
多くを語らずに、あちらに行ってしまったので、
それは、ワシが向こうに行ってからのお楽しみ、としておこう。

リヴォンの最期、ロビー・ロバートソンがリヴォンの病床に行ったという話は、初めて聞いた。
二人が、会ったのは、何年ぶりだったのだろう。
一時は、眩しいぐらいに美しい関係だった二人、
いろいろあったのだろうが、
最期の最期にお互い許し合えたのだろうか。
ぜひ、そう思って、これから、ザ・バンドと付き合っていきたい。

「ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった」公式ホームページ

終わって思ったのは、「ああ、もう一度観たい。
ラストワルツと続けて観たい」ということであった。
できれば、劇場で。
この映画を観た上で、ラストワルツを観たら、
なんか今までと違うことがいろいろ見えてくる気がするのだ。
どちらも、スコセッシが関わっている。
ザ・バンドを理解している偉大な監督が、あの時も、今も、健在で、
両方の映画に関わってくれたことは、
ほんま、奇跡のような僥倖やなあ、と思う。

この映画の文脈で言うと、ロビー・ロバートソン自身も、
ラストワルツをザ・バンドの終わりと考えてたのではなく、
新しい形でのスタートと考えてたような気もするのだが、いかがなものであろう。
まあ、今さら、考えても仕方ないことなのだが。

ひとことで言うと、偉大なミュージシャンの素晴らしい青春映画、と言える気がする。

これを書きながら、「ミュージック・フロム・ビッグピンク」を聴いてる。
デビュー作にして、偉大なアルバムやなあ。
映画でエリック・クラプトンが、このアルバムを聴いて
「サイドギターでいいからメンバーに加えてくれ」と言ったという話が出てくる。
にべもなく断られたそうだがw

これ聴き終わったら、「Dirt Farmer」を聴きたいと思ってるのは、
やはり、ワシは根っからのリヴォン派なのだろうか。

(おまけ)
メインのメロディメーカーがスタジオワークを重んじたことが、
メンバーのすれ違いにつながったと言う意味では、
ビーチボーイズに似てるな、と思った。
ただビーチボーイズの場合、そのメロディメーカーがお薬に走り、
ザ・バンドの場合は、その逆。
どちらにしろ、偉大なバンドが、それだけが理由ではないにしろ、
お薬が原因の一部となって、分解している。
やっぱり、お薬は、音楽の敵だ、と思っておいた方がええ気がする。

【追記】

映画観た翌日の今朝、余韻が尾を引いて、
朝からDVDで「ラストワルツ」を鑑賞。
またキュンキュン来る。
前々から好きやったけど、
ここまで自分が「ザ・バンド」を好きやとは、知らんかった。

このキュンキュンが、楽曲の良さから来るのか、
自分の思い出と結びついてるからかは、もはや判断つかない。
それくらい、ザ・バンドは、ワシの一部となってるんやろなあ。

観終わったら、今度は、「ラストワルツ」観た上で
「かつて僕らは兄弟だった」を観たくなってる。
無限ループ。。

あと、ロビー・ロバートソンとスコセッシによるコメンタリーも、
この勢いで観てしまいそう。

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