サヨナラ扇町ビル〜ムジカコレクションvol.2。

昨日撮り忘れた扇町ビルにはためく大ムジカ旗!
さよなら!
なんすが、まだビルの壁には「テナント募集」の貼り紙が(笑)
応募したろうか。

2日目トップはkempac。
スリーピースバンドのお手本のような
ちょっとサイケな気持ちいい音でしたー。
タイトで突き抜けるドラム、
深くズシーンと来るベース、
シャープで色っぽいギターに
ちょいと気だるく熱量を孕んだボーカル。
初めて観るけど、気に入りました。
動画、見つからず。残念!

二組目は野村麻紀さん。

ふしぶしに散らばる大和歌と言うか、
昭和歌謡の風合いが懐かしくて、
郷愁、という言葉が頭をかすめます。

知らず知らずのうちに、口角が上がってしまって、
ほっこりした気分になったり、
子どもの頃を思い出して、ちょっと切なくなったり。

「浜大津ブルース」、パロディとかではなく、
本気で演歌と言うか、ムード歌謡かな?に取り組んでるのが、
潔くてええね。

「リバーサイド喫茶店」は、初めて聴くけど、
歌詞が良かった。
「喫茶店で飲むビールは胸騒ぎの味」、
ああなんかわかるなー。
なぜだか感じる罪悪感(笑)

動画は「浜大津ブルース」を。

3組目はノスタル人。
今日何回も登場予定の仲井信太郎くんのバンド、
信ちゃんの本日一発目です。
コーラスには前ちゃんも。

やわらかくて、優しそうなふりしてて、
歌詞もちょっとメルヘン入ってるんですが、
いきなり変わったコード進行ぶっ込んで来たり、
変拍子がチラついたり、
ちょいとひねくれてて、一筋縄ではいかないところが好きです。

まあ信ちゃんのポールマッカートニー好きが、
風邪をこじらせて、治ったら、
違う人格になってたって、感じでしょうか。

信ちゃんと前ちゃんの漫才のようなやり取りもおもろい。
信ちゃんが前ちゃんに、
やり込められてるだけなんすが(笑)

でも、ちょっと暖かくなって来た休日の午後、
確実に昼寝がしたくなる気持ちよさです。

信ちゃんはこの後、
前ちゃんのグッドルッキンガイとヒトリトビオにも出演。
頑張って!

あ、今日は出ないですが、
良元優作さんのパンツパンツパンツでも、ドラム叩いてます。

ラストは、京阪宇治駅から、信ちゃんの実家までの道を綴った
「道案内」。好きな曲なので、動画もそれを。

ノスタル人終わったあと、せい子さんの無茶振りで(笑)
ドラムのリッキーさんが一曲だけ。
わ、初めて聴いたけど、めっちゃええやん!
嬉しいサプライズ。

4番手は、片山ブレイカーズの片山尚志さん。
ソロで観るのは初めて。
バンドとは違って、沁み入る弾き語りです。

しゃがれ声好きの、あの人やあの人に聴いてほしいええ声。
正統派のロケンローラーて感じですわー。

動画は、バンドとソロ両方を。

5番目は、前川サチコとグッドルッキンガイ。
信ちゃん本日2度目の登場。

オールド&グッド デイズなテイストで
往年のキャバレーステージを観てるような気分。
なんとなく女王様とかしずく家来たち、
という風情でもありますが(笑)

信ちゃんのドラム、相変わらず椅子が高い(笑)
今のところ、西日本一らしいです。

えっ?前ちゃん、歌うまくなってない?
めっちゃ声の伸びがええ!
MCの楽しさは安定感、バンドメンバーも客もいじるいじる(笑)

前ちゃんの予告通り、後半に向けて、
どんどんテンション上がって行く。
ダンサブルで楽しいステージに、
観客席もパーティ気分で盛り上がって来た。
そーや、しんみりより、
パーティ気分の方が、ムジカに似合うな!
ありがとう、前ちゃん!

6番手はジョンソンtsu。
今日、4回登場予定らしいジョンソンtsuの一発目です。

このライブ終わったら、
アシッドマザーズテンプルのメンバーとしての海外デビュー、
アメリカ公演に出かけるので、
しばらく関西ではライブは観られなくなるらしい。
不思議におもろいジョンソンtsuのステージを存分に楽しんでおこう。

スペイン語かフランス語か、よーわからん言葉でまくし立て、
繊細なギターを弾きまくり、
爆笑をさらうジョンソンくん。
いろんな意味で天才やと思います。

「民族旅館」は、屈折しまくった後に
開き直ってまっすぐになったかのような偉大な名曲やと思う。
笑いなしでは聴けまへん(笑)

「I’m waiting for you in California」は時限爆弾やな。
外国人顔したジョンソンtsuが、
わけわからん外国語みたいなんを散々喋ってて、
最後にベタベタな日本人英語で、切ないメロディ。
そら、笑うわ!

けど、あの口笛+ホーミーみたいなん、どうやってるんやろう。
いろいろ不思議なミュージシャンやわあ。
普段はムジカのカウンターの中で、
ワシの酒作ってくれてるんやけど(笑)
いやあー最高でしたわー。

折り返しの7番手はデグルチーニ。
ジョンソンtsu、ソロに続いて連続で登場。

強烈な個性、夜に咲く怪しい花。
大人の不良の音楽やなー。

つんざくようなドラム、かっこええなあ。
トロンボーンが音楽にぬらぬらとした感触を色付けしてて、
セクシー度が増しますわー。
ジョンソンtsuの重低音ベースは、
心臓の鼓動のように、普段血の巡ってないところにまで、
血液を流し、興奮度を上げて行く。

そしてデグルチーニさんの声と演奏は、
ワシの薄皮を剥いで、人前で裸を晒されてるような気分になる。
ヨーロッパで人気がある理由がよくわかる気がする。
どこの街かと言えば、アムステルダム、
もしくは禁酒法時代のシカゴ、
いやどちらも行ったことないんですよ。

ちょうどデグルチーニのライブ中に陽が沈む。
デグルチーニには夜が似合う。
デグルチーニが夜を連れて来たんだろう。
昼の幕を強制的に下ろしたのかもしれない。
最後のピアノとトロンボーンだけの曲が美しかった。
薄汚く、どぶ臭い、夜の街で、
見たことのない美しい花を見つけたような気分。

8番目は、初めて聴くひろたうたさん。
シンプルなギターの弾き語りだけど、
フォークっぽかったり、汗臭かったりしないで、
ギターもボーカルも、ちょいとオシャレ。
ちょっと元気の良いジャック・ジョンソンみたいな感じがした。
けっこう好きやなあ。

ムジカのええところは、こういうとこでもある。
知らないミュージシャンでも、
せい子さんが良いと思うミュージシャンなのだから
決してハズレがない。
ワシにとっては、一番信用できる会場だ。
またせい子さんにええもん教えてもろた。

せい子さんの「ひろたうた」さん評
「サワダナオヤ、ウリョンに続くアホの子でございます」
だいたいわかった!
仲良くなれそうです(笑)

そろそろ佳境の9番目は、久しぶりのCHAINS。
相変わらずハイトーンのきれいなボーカル。
脳みそくすぐるハーモニー。

さすがに腹が減って来たので、今日はボロネーゼのフィットチーネ。
激ウマ!
昼は、ローズマリーとトマトの焼き飯を。
家か!

CHAINSに戻って、鍵盤がクソかっこいい。
「ジャズか?」と思う超絶テクで、力強いソロ聴かせてもろた。
でも、それだけが飛び出してるわけやなく、
バンドとしての完成度が高い。
「紅い女」は、伝説のCD「みやこ音楽」にも入ってた曲。
たぶんワシは、それでCHAINSを知った。
せい子さん曰く「京都の宝」。
ほんまええバンドです。

10番目は、ヒトリトビオ。
トロンボーンのさ木ちゃん入った、ヒトリトビオは、
ムッチャ久しぶりかもしれん。
さ木ちゃん、いつもなかい山で美味い飯食わせてくれてありがとう!

ジョンソンtsu、信ちゃんは、二人とも3回目の登場。
お疲れさまです!

ピンチさんの高音で舌っ足らずな
かわいいボーカルに騙されたらあかん。
実はけっこうアバンギャルドでノイジーで
パンキッシュなとこのあるバンドやと思う。
平良さんがベースで、ジョンソンくんがギターで入って、
余計にその方向が強くなった気がする。

でも、基本的には、やわらかく、心地よいバンドなんよなー。
こんなに気持ちよく、予想を裏切ってくれるバンドって、
あんまり他に思いつかない。
ピンチさんて、いろいろ企んでるんやろなー(笑)

さ木ちゃんのボーンも、けっこう癖もんやなあ。
この兄妹、一筋縄ではいかんわー。

あ、そーそーボーカル&ギターの吉田ピンチさんと、
トロンボーンのさ木ちゃんは兄妹なんす。
平良さんの左利きベースもかっこいいなあ。
間奏とかにも、このバンドの非凡なセンスを感じる。
大好ききなヒトリトビオ、じっくり聴けて良かった!!

ラス前は、永江孝志バンド。
永江さん、バンドスタイルで聴くのは初めて。
めっちゃええやん!

ちょっとダレた感じのボーカル、
それにピッタリのタメのある演奏、
決めるところはピタッと決める。
気持ちいい!
ヌルいお湯に入ってるような気分にもなる。

ジョンソンtsuは、4回目の登場。
ほんまジョンソン祭りや(笑)
お疲れさまー。
ドラムは急遽リッキーさんがやってるらしい。
ピッタリあってるやん!
すげー!

永江さんが別にやってるバンド、OKミュージックボールの曲もやってくれた。
これはちょっとムードが違って、
スケールのでかいうっとりするような曲やった。
ソロで聴いた、少しずつズラしていくような永江節は健在。

ジョンソンtsuが座り込んでるなーと思ったら、
なんかノイジーなおもろいことやり始めた!
それをも飲み込んでいく音楽。永江さん、幅広いなー!

ライブ告知のMCやり始めたら、相変わらずグダグダで、
「やっぱり永江さんやー」と少しホッとする(笑)

ダンスチューンの楽しさったら!
せい子さんが、ラス前に持ってきた意味がよくわかった。
観客、大盛り上がり!

ラストのしっとりした曲は敢えて言うとシャンソン。
どこまで幅広いんやー!
ワシの知ってる永江さんはほんの一部やったんやなーと
思い知ったライブでした。

動画はOKミュージックボールのものを。

2日に亘って、すごいライブが続いたさよなら扇町ビル ムジカコレクション、
大トリはキム・ウリョン。

良元優作さんに始まり、キム・ウリョンで終わる。
きっと誰で始まって、誰で終わっても納得するんだろうけど、
ワシ的には、この流れ、すごく納得だし、ものすごく嬉しい。

しまった!ウリョンのライブ直前に酒を買ってしまった!
ウリョンのライブにはこれがあるんだった!
二曲目でハッピーアワー。
この曲の間は、酒が安くなるんだった!
(後でウリョンのギャラからさっ引かれるらしい)
さすがムジカの誇る酒飲み、アホの子(褒め言葉)、キム・ウリョン!!

ウリョンの気持ちええ声が、
このムジカの壁に溶けていくのを聴くのも、これで最後かー。
さすがに少し寂しくなって来た。
ウリョンの声が切ないからや!
ウリョンのせいや!後でおごってもらおう。
いや、ワシがおごるべきなのか。
ウリョン、これからもよろしくな!
一緒に奄美とか石垣とか行きたいなー。

ラストの曲で、kempacのドラムの人がゲストで入る。
そーかkempac聴いたん今日やったか。
なんかもう昨日のことのようや。9時間前やもんなー。
ウリョンの曲にドラムが入ると、めっちゃしまってかっこよくなる。
またええもん聴かせてもろた。

終わったとたん、せい子さん自ら、アンコールのご発声。
そらそやな、せい子さんが一番この場所で、
ウリョンの歌、聴きたいはずやな。

けど、もちろん、ウリョンは、せい子さんをステージに上げる。
それもそうやな。せい子さんはもちろん前掛けしたまま(笑)
そして、二人でナイトクルージング。
ああ、これはあかん。涙腺が危ない。
音楽の神様に歌うことを運命付けられた二人、
その二人の、この歌で、
とても大切なこの二日間のライブが締めくくられることを、
心から喜ぼう。

いつか、きっと思い出す時間だった。
ウリョン、せい子さん、昨日、今日、二日間の出演者、
PAさん、ムジカジャポニカのスタッフ、
お客さん、すべてに感謝します。

そして、せい子さんの、丁寧な挨拶。
ここでなんとか耐えてた涙腺が、耐えきれなくなった。
ほんまありがとうございます!
これからもよろしくお願いします!!

動画は、今日一曲目に聴かせてくれた曲を。

二日間のさよなら扇町ビル ムジカコレクションに出た出演者、
合計23組、
時間にして約19時間。
ありがとう! あんたらみんな最高やった。
ほんまに最高の二日間でした!!

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