ふちがみとふなとレコ発ワンマン@ムジカジャポニカ。

いやあ、良かった!
じっくり、ゆっくり、2時間半近く、味わい尽くしました。
(まだ聴きたい曲、いっぱいあるけど)
買ってきたCD「日時計」、家帰って早速聴きながら、ライブの余韻をしがんでいます。

というわけで休日、この状況でも存分に、という配慮からか、
17時から始まった、ふちふなさんのムジカライブ。
くちびるの先から、尻尾の端まであんこの詰まった鯛焼きのような
すべてが言うことなしの、たまらんライブでした。

二曲目でいきなりタイトル曲「日時計」。
この曲を家で聴ける手段が今までなくて、
音源を待ちに待ってた曲です。

「おなじ模様のカップ
 ふたつ並んだ枕
 ひとつ分かっている
 ぜんぶはわかりあえない」

なんて完璧な言葉やろう。
「おなじ」「ふたつ」と幸せを並べ、盛り上げ、
「ひとつ」と角度を変えて、数を減らし、一人を感じさせ、
「ぜんぶ」で人の真理を語る。
人は基本的には孤独であること、
でも、その孤独を前提に、
人と分かち合える幸せもあること。
「孤独だが、幸せだ」
ワシが普段から、なんとなく考えてることが、
この短い言葉に凝縮されてるような気がして、
数年前、確か西院音楽祭の春日神社で初めて聴いたとき、
何かが身体を貫いたことを覚えている。
これ、CDでクレジット見ると、
詞が純子さんで、曲が船戸さんなんやな。
言葉の抑揚が完璧にメロディやリズムとシンクロしてるので、
一人の作品やと思ってた。
素晴らしい二人のコンビネーションやな。

鈴木常吉さんと桑本正士さんと「つれれこ社中」を組んでた
上野茂都さんの曲「渡り鳥 職場に帰る」は、
上野さんらしい諧謔を感じるくすっと笑ってしまう歌。
ニューアルバムにも上野さんの歌、入ってるんやな。
その「ルウ」も料理を絡めた上野さんらしい歌やな。
今日はやらなかったけど、またライブで聴くのが楽しみ。

「小さな喫茶店」は戦前に流行った歌らしい。
聴き覚えのある歌だったけど、元歌がドイツの歌とは知らんかったなあ。
ふちふなさんは、こういう昔の歌を、ピックアップして、
見事にふちふな味に料理してくれるので、
知らなかった世界が広がるのも嬉しい。

知らんかった!「珈琲日和」は浜田真理子さんの詩に、
純子さんが曲を付けたものらしい。
大好きな二人のコラボ曲、
気に入らんわけがないわ。

「ふくよかな女」「よくふかな(欲深な)女」。
うぷぷ。
ようできてるわあ!
もう歌詞、ほぼそれだけで最後まで押し切る。
このジャスト・ア・アイディアを曲まで構成してしまう力、
しかもほぼコントラバスだけで。
笑いながら聴いてたけど、
この二人ならではの芸当なんやろなあ。
船戸さんのベース、最初の方は「やりすぎちゃう?」思うくらい激しかったけど、
結果的には、この曲通して、ずっとカッコよかった。
船戸さんのベースが、リズムをキープするだけでなく、
メロディ楽器の役割を果たしてるのは分かってたけど、
今日聴くと、純子さんのボーカルも、
アタック音とかを巧みに使って、
リズム楽器の役割も果たしてるような気がした。
こんな短いフレーズでも、純子さんのボーカルには、
グルーヴが備わってる気がする。
改めて、すごいコンビやなあ、と思う。

船戸さんのコーラスが入ると会場が湧く。
めっちゃ恥ずかしそうにやらはるけど、
ほっこりええ感じが広がる。

一部ラストだったかな?
「007のテーマソング」は、純子さんの口楽器のオンパレード。
すごいんやけど、その前に面白すぎて、笑ったまま、一部終了。

二部は、船戸さんへの文句(笑)を連ねた「犬も喰わない」から。
この曲、ステージでは決してコーラスを付けない船戸さんだが、
CD聴くと、CDではコーラス付けてるみたい。
博史、とうとう折れたか(笑)

おおお!ジュリーの「サムライ」。
純子さん小道具まで用意して、凛々しい!!(笑)
(見とれてて、写真撮り忘れる)

CDにも収録されてる「春の小川」は、子どもの頃を思い出す曲。
絵日記?童話?絵本?
頁をめくる音が聞こえてくるような曲で、
思わず、まどろんでしまう。
極上のうたた寝をしてしまった。
幸せやわあ。

「A KUU」では純子さん、凄まじいエネルギーを爆発させる。
けど、そのエネルギー、一体どこに向かってるのか(笑)
船戸さんの受け止めきれない戸惑うような表情が、めっちゃおもろい。

おお!bikkeさん訳詞の「アローン・アゲイン」。
これは鳥肌もんですわ!
いやあ、ええもん聴いた。

ラストはああ、この曲聴きたい思ってたんすわ!
「At Home」。
他にも聴きたい曲わんさかあるけど、
とりあえず、この曲聴けたから、今日はヨシとします。

アンコールは「オオサカのうた」。
この曲が収録されてる前のアルバムのレコ発も行ったなあ、
と前のレコ発いつだったか調べると、
5年ちょい前の磔磔やった。
え〜〜〜!もうそんなに経つんか!
かなんなあ。
ビックリですわ。

終わると、時短営業終了の20時少し前、
アフターライブが楽しめないのは、残念だが、
それ以上に、満足感浸れる分厚い内容のライブでした。

ちなみに今日の船戸さんのTシャツは、
一部がプーチン、二部が「THE STALIN」。
意図的にロシア関連でまとめたのかと終了後、
ご本人に聞くと、全然気づいてはりませんでした(笑)

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