映画「すばらしき世界」。

この世は理不尽に満ちている。
かと言って、生きる価値がないわけではない。
泥まみれで汚れている分、
小さな花が一層美しく感じられるのだ。
そう思わせてくれる映画でした。

昨日、久しぶりに家で映画観たので、
本日は、映画館までレベルアップ、
絶対観に行く!と決めてた「すばらしき世界」を観てきました。

今年初めて映画館で観た映画は、ほんま素晴らしかったです。
今の世の中にある理不尽を責めるのではなく、淡々と描く。
なので、ほぼ全編、なんかイガイガしたもんが喉に
引っかかるみたいに飲み込みづらい。
けど、ところどころ、フッと美しい場面や、嬉しい出来事が現れる。
それは、この不器用な主人公を取り巻く、人からもたらされる。
理不尽も、人や人の作った社会からもたらされるけど、
やっぱり生きてることが素晴らしいと思えることも、
人からもたらされるものなんですね。

最後の少し前のシーン、涙が止まらなくなりました。
そのまま最後のシーンも、涙が流れてましたが、
少し、清々しい涙に変わった気がします。

観終わったすぐから、もう一度観たいと思える映画。
西川美和さん、もともと好きだったけど、
さらに、どんどんすごくなってるなあ。

大石みつのんさんの音楽が使われてるのも、ちょっと嬉しかったです。

真っ直ぐで不器用な男を演じる役所広司さんも、
もちろん文句なしに素晴らしいんですが、
その不器用な男に翻弄されながらも、
なぜか、その男に惹かれていく仲野太賀くんがまた素晴らしかった。
ワシ「桐島、部活やめるってよ」で観てから、この役者さん、好きなんすよね。

って、考えたら2日連続で、不器用で、社会に溶け込めない、
ダメ人間の初老男の映画観てるなあ。
しかも、二つとも、めっちゃどんぴしゃやったなあ。
まあ、ワシも広く言えば、その範疇やから、
しゃーない、っちゃ、しゃーないのか。

あ、あと今のテレビの嫌らしさみたいなんを象徴してるような
長澤まさみさんの演技もおもろかった。
こんな役、しはるんやなあ、思いましたわ。

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