京都美術館巡り④「岸田劉生と森村・松方コレクション」@京都国立近代美術館。

「挑む浮世絵 国芳から芳年へ」で、ヘトヘトになって、
喫茶店で休憩しながら、「今日はこれで終わりにしようか」と考えていた。
金曜は国立近代美術館20時までなので、
岸田劉生と森村・松方コレクション」、十分間に合う時間なのだが、
また次の機会にしようか、思いながら、念の為、開催期間を調べると3月6日の日曜まで。
今回逃すと、絶対行けない。
エンジンが入り直す。
バス停に行くと、ちょうど直接行けるバスが来るところ、
「行け!」と言われてるな。

実は、岸田劉生って画家のことはよく知らない。
と言うか、麗子像が強烈すぎて、他のイメージがあまりなかった。
麗子像のテイストから、和風なモチーフで洋画を描いた人、
みたいなイメージやったけど、
完全な洋画からスタートして、
日本画の要素も取り入れつつ、陶芸までやってた人やったんやな。
そのすべてのキャリアの向かう先、到達点が麗子像やったって感じがした。

けっこう交友関係も広く、バーナード・リーチや柳宗悦など、
ワシの尊敬する民藝周りの人や
高村光太郎、武者小路実篤とか、絵画だけやなく、
この頃を代表する文化の知性と交わってたんやなあ。
洋画は黒田清輝、日本画は鏑木清方に学ぶってのも、すごい。
ほんま、当時の文化エリートやったんやろなあ。

初期の洋画は、なんとなくセザンヌと通じるものを感じて
ええなあ、思ったんやけど、
次第に日本画的な要素も取り入れて行って、
なんか湿度を帯びてくるのが面白く、
個人的には、そっちの絵の方が好きやな、と思った。

なんか喧嘩っぱやくて、いろいろ敵がおってようで、
そういう人間的なとこも、
麗子像から抱いてたイメージとは違って、
面白かった。

頑張って行ってよかったな、と思える展覧会でした。
けど一日4つの展覧会は、やはり脳みそのキャパ、ギリギリやったようで、
帰りの京阪特急は、出町柳から乗って、三条も記憶にないほど、
爆睡してしまったのでありました。

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