観なきゃ!!ここまでようできてて、おもろい映画なんて、そうそうない。BBBムービー「お母さんが一緒」。

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いやあ、ここまで笑って、泣けるほどジーンとする映画、
なかなかないなあ。
もう何もかもが、むちゃくちゃ巧み!
脚本が凄すぎる!演技がリアルすぎる!演出が的確すぎる!
尿意さえなければ、あと2時間は観ていたい、浸っていたい、
と思えた映画でした。

ほぼワンシチュエーションで、一日足らずの出来事、
限られた登場人物の会話劇なのに、
全く退屈することがありません。

ほとんどずっと、誰かと誰かが喧嘩してるんですが、
その喧嘩が面白い!だけど、一人一人の性格や、
今、置かれてる状況や、
長女として、次女として、三女として、
どんなことにコンプレックスを感じて、
今まで生きてきて、
その結果、こういう人格ができてきたかが、
次第に観客に見えてくる。
元々の性格の違いもあるんやろうけど、
立場やコンプレックスや、今までの過ごし方で、できてきたであろう、
性格、その違いがクリアになってくる。

ワシ、江口のりこさんと古川琴音さんは、元々好きやったんやけど、
内田慈さんも、この映画で好きになりました。

そして、ほぼ登場しない、お母さんの人物像までが、
登場してなかったっけ?って思うほど、はっきり見えてくる。
もっと存在感の薄いお父さんのキャラクターまでも、
おぼろげながらわかる。
お父さんが、この温泉旅行にハナから誘われても
いない感じとその理由も伝わってくる。
存在感の薄いことで、そのキャラクターを、
さらにわかりやすくしてるんやなあ。
上手いなあ。

そこで翻ると、三姉妹それぞれが、
お父さんにも、お母さんにも似てることがわかる。
それぞれ似てるのに、この三姉妹が、こんなに違ってるんや、
と思いもするけど、
待てよ?意外とこの三姉妹も似てるところもあるなあ、
とも思えてくる。

つまり、ストーリーも、面白いけど、
こっちの想像力をいろいろ刺激して、
考えさせてしまう面白さも持っているってことだろう。

で、終わってから考えると、
それぞれの立場からの発言や行動が、
ことごとく、納得できて、おもろいのだ。
その面白さが、日本映画にありがちな
「コメディですよ〜〜!面白いこと言いますよ〜〜!」て
感じではなく、
「ああ!こういうことってあるかも」というリアリティを持ってるから、
さらに面白く感じる。

そして、唯一の部外者「青山フォール勝ち」さんがいるので、
この家族が、ほんまは、心のどこかで、大切に思い合ってるという
本人たちさえも知らないことが見えてくる気がする。

最近、テレビあまり観ないので、青山フォール勝ちさんも、
ネルソンズもあまり知らなかったけど、
とぼけたええ味出しながら、
ある意味、観客のワシらが、この三姉妹に言いたいことも、
代弁してくれたような気がする。

一番、心に残った言葉は、その青山フォール勝ちさんの
「大切なことは、おてんとさんの下で考えんとね」みたいなセリフだった。

ほんまに、お見事!
みんなに観てほしい映画でございました。

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