現代、洗練、普遍。映画「パリ13区」。

先週の話だけど映画「パリ13区」を観てきた。

すごく洗練された映像で、
人種、性的嗜好が自然に入り乱れ、同居している
ダイバーシティ最先端の現在のパリの、
現在らしい恋愛模様を描いている。
と言っても、ラブストーリーというよりは、
普遍的な人と人とが繋がることの難しさや、面白さ、驚きを描いているように思える。
軸となるふたつの関係が、少し絡みながら、
並行して進んでいくことで、
単なるラブストーリーではなく、現代を切り取りつつ、
人間の普遍に迫る社会派の映画になっている気がした。

と言っても、小難しい理屈などは一切出てこない。
素直に、映画の世界に入っていけて、
ストーリーに一喜一憂しながら、
観終わって、振り返ってみると、
「そういう映画だったなあ」と思うって感じだ。
そういう意味では、映像だけでなく、
ストーリー運びも、すごく洗練されている、ということなのだろう。

予告編には「大人になれない大人たちの恋愛物語」とあって、
確かに登場人物は大人になりきれてない人たちかもしれないけど、
映画としては、すごく大人な映画やったなあ、と思いました。

パリを舞台に、こんな汚れた部分もちゃんと描きつつ、
なおかつ洗練されて、かっこいい映画、観せられると、
「日本って、ほんまお子ちゃま国やなあ、かなわんなあ」と
少し、寂しく思ってしまうのでした。

観終わってから、知って、驚いたんやけど、
この映画の原作、と言うか、モチーフになった、
エイドリアン・トミネの短編小説、
日本語訳してるのが、会社員時代の後輩の長澤あかねさんやった。

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