「宮古・八重山・琉球の芸能」二日目「琉球」篇。

昨日、メインイベントはロームシアターで行われた「宮古・八重山・琉球の芸能」、
二日目の琉球篇。
宮古・八重山篇の感想はこちら。

この日もすごかった。
宮古・八重山篇が、いろんなものを観せてくれたのとは打って変わって、
この日は、明・清からの冊封使を迎える宴のバックで演奏する
北宮十二頌曲に絞って、十二場面の演奏。
元々は宴会のBGMで音楽だけのものなのに、
そこに新たに踊りを加えた演目だ。
しかも当時に合わせようという試みもあって、
三線はテトロンではなく絹の弦、
音響も、ほぼノンマイクでの演奏だった。

宮古・八重山との違いは、やはりよくわからないのだが、
幽玄とか静寂の中の緊張感、を強く感じる。
やはり首里という首都で王府を中心に練り上げられた
歓待のための音楽に舞だからか、
より洗練されたもの、という気がした。

アフタートークも勉強になった。
ワシのような素人の見た目には、すごい完成されたものに見えたけど、
もともと歌だけのものに振り付けするのは、
いろいろ苦労と工夫があったようだ。
絹の弦も、低く調弦しないと切れてくるとか、
普段男女が一緒に歌うことはないのに、
こういう普段とは違う調弦してるとこで、歌うとか、
1時間続けて歌うこともあまりないとか、
普段とはかけ離れた、新しい試みの多い、演目だったようだ。
それを語る皆さんの表情は、楽しそうで、
きっとやりがいのある仕事やったんやろうな、と想像できる。

ベースには、今までの伝統がしっかり息づいている。
その上で、新たな要素を加えていく。
革新していく。
伝統芸能が博物館入りせず、
生きた芸能として、代々継がれていくためには、
絶対に必要な作業なのかもしれない。

まさにタイトルの副題にある「継承と創造」なのだな。

ほんまに、いいイベントに来られた。
いいものを観られた。

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