【カニコーセン カルチア食堂 ワンマンライブのご報告】

※今回、セットリスト的なものに挑戦したので、
一応全曲紹介してますが、題名うろ覚えのため
間違ってるものもあると思います。ご注意ください。

カルチア食堂は、去年、カニコーセンさんと田渕徹さんがライブしたとこで、
ワシはそのライブ、行けなかったんだけど、
投稿とか見て「行ってみたいなあ~」と思ってた場所である。
土曜は、そこでカニコーセンさんのワンマンライブ。
久しぶりに奥さんのちづさんと二人のライブだ。
着くなり、まったりとした時間がまとわりつく。
あ、ここやっぱり好きな場所だ。
チャージ1000円、ドリンクはオーダー制だけど、
食べ物は店主が適当に出すから勝手に食べて、
帰りに美味しいと思った分だけ投げ銭して!という
食べ物投げ銭制もステキだ。

ええ感じでくつろいで、「なんやったら、今日もうライブなくてもええわ」と
思った頃に、カニコーセンライブ開始。

前の流れ引きずってゆるく行くかと思ったら、
いきなり「チンポのロックンロール」。
しかもコール&レスポンスを要求。
「今日は飛ばすぞ」宣言か。
続いて、久しぶりの「ホットパンツはやめとくれ」。
「雨降って地はぬかるむだけさ」てのは、
名フレーズやと思う。

「粗塩」はジ・エンドさんの「引き潮」やら
「大阪で生まれた女」の混じった名曲。
前々から聞くたびに確認しようと思っては忘れていたが、
「水かけ地蔵」は「水かけ不動」の間違いではないか。
まあ、どーでもええか。

「レジの女の子」湊川公園の実在のコンビニらしい(笑)
「♪~処女かな~ ど~かな~」の歌詞のところ、
ちづさんが無表情にコーラスつけるのが、
やたらおもろくて、一人爆笑してしまった。
「キャバクラの女」
ラブソング二連発、と言うより、
「叶うかボケ!の恋」二連発。
…からの「キスしたい」。
欲望の流れがまっすぐでよろしい。
「市原悦子の眼力にゃいつも驚かされる」。
これの歌詞も秀逸やと思う。
畳みかけるところの言葉のずらして行き方が絶妙!
ある意味、文学。とか思ったら、これカニさん作詞ではないそうな。
カニ臭、すごいんだけどなあ。

贈る言葉に乗せて、カニコーセングッズ紹介。
なんで、そのBGMなんや!
しかし、曲と同時に紹介終わり、場内歓声と拍手。
客の質も相当あほらしく、素晴らしい。

「銀行ローンの歌」(題名何でしたっけ?)
「♪~今日住宅ローンが組めた。人間になれた」は
ほんまにすげえなあ、と思う歌詞。
銀行に、人間かどうか決められる世の中。
アホらしいけど、今の世の中、ほんまそんな感じやと思う。
それとひと言で表してしまうカニコーセンの社会性はすごい。
「自転車操業の歌」
好き好きスイッチの佐藤幸雄さんが思わず吹き出した歌。
「ライオンは寝ている」のメロディに乗せて
♪~ルールールール ルールルール 二、三万やでー、
佐藤さんは、ここで吹き出しました。
「浜辺の暮らし」ハードレインの「実験室の夜」から生まれた名曲。
お題が「DHA」のとき。
漁師町の貧乏な子があまりもんの魚ばかり食ってたら、
DHAの効果で頭良くなってNASAに行ってしまう歌。
最後の猫が、囲碁を打つとこメッチャ好き。
漁師町の猫も魚ばっかり食ってたら頭ようなって、
囲碁のひとつもうつんやろな、って実際は猫の集会なんやろけど。
この飛び方は天才や!と思った。
もう、映画やなあ。

「インクライン」
映画っぽい、好きな歌が二曲続いた。
ちづさんのベースとコーラス!
さらに奥行き出て、物語感、マシマシ。
カニコーセンがどれだけビッグになっても、
この曲は、この2人の演奏だけでいい。
他の音、いらんくらい完成度高い。

「人間は平等に生まれて…」で始まる曲。これも題名忘れてしもた。
カニ的世界観、この曲にすげー出てると思う。
カニコーセンを一曲で知らせようと思ったら、この曲かもしれんなあ。
「がっこうお化けを見た翌朝に」
さっきの曲がカニさんが世界をどう見てるかをよく表してるとしたら、
これはカニさんの心の中に渦巻いてるいろんなものをよく表してるとと思う。
カニ内的世界観て、なんかカニ味噌の話みたいになってますが、
サブカルおたくの傾向のあるワシにも、よう分かる渦巻き、見えますわ。

と、ここで休憩。
濃厚な一部やったな。
外の空気が気持いい。

二部は「ザッカーバーグが輪を描いた」から。
三波春夫の「オリンピック音頭」とか出してくるとこ、
曲の良さと時代性がシンクロしててすごい!
Facebookを「ケツの穴の見せ合い」と看破するとこもすごい!
「君の家の犬の瞳に恋してる」。
これも実験室の夜から生まれた名曲。お題が「顔」のとき。
この曲のいろんな曲の混ざり具合は、もう替え歌とかの領域を超えた
清水義範さんのパスティーシュ文学のような領域かもしれん。
とか言いつつ、聴こえ方は軽快な二曲、気持ちのええ流れで二部が始まった。

「ウォークオンザワイルドサイド」
この曲聴くの久しぶりやなー。騙されてニューハーフにされちゃう男の歌。
もちろん笑えるのではあるが、カニさん自身はお笑いではなく、
人生として同じ目線で歌ってる、だから性差別とかにはなりようがない。
その目線の同じ具合がカニさんの社会性だと思う。

ここでチャラのモノマネで国家斉唱。
あとで、ちづさんに聞いたら全く予定になかったものらしい。
笑ったけど、似てはいない。

「オッサン・ジャスト・ワナ・ハブ・モアファン」
これも癌を生活の一部のようなことに見てるのがすごいなあ、と思う。
歌詞のオッサンが少し笑うとこが好き。少し笑うおっさんを想像して、
少し泣いてしまう感じになる。
「路地裏の中年」浜田省吾風の歌。
精神マッチョ中年の体も心も少し弱った頃のことを歌った佳曲やね。

泉谷しげるの「黒い鞄」の話から
「鞄の歌」で、宗教勧誘に合う話からの「黒い鞄の歌」に戻る(笑)、
からの「閉店間際のスーパーの値引きの歌」。
曲もブルーズなら、歌のテーマもブルーズ。
めっちゃ小さいけど(笑)

次の曲は初めて聴く。
「ゲッダウン・ヌーン」?
ええ感じの切ない曲やった。
間髪おかずに「播州平野に黄砂が降る」。
やっぱりこの曲は好きやなー。
命を、動けないマネキンに閉じ込められた魂が
目線を来世に向けてるとこがたまらん!

「神の河ロック」知らんかったけど、初めて作った曲らしい。
でもメロディーの端々に、カニさんらしさが覗くなあ。
そこはカニさんの「何を良しとするか」
より、もっと以前の「何が好きか」とか
「メロディーとは」という衝動の部分に繋がってるんやろなあー。

次は聴いたことあるのかなあ、たぶんないと思うけど
「浅間山荘」が出て来る歌。
珍しく、汗を流すみたいな爽快な歌。

ラストは「酔いが醒めたらうちに帰ろう」。
これもめっちゃ好き!
酔っ払いがマジに戻るとき、
普段以上に自分を冷徹に見てしまう。
そこにあるのは、酒では誤魔化せなかった不安とか恐怖とか、
でも少しだけかもしれないが、希望もあったりする。

アンコールは「ホットライン」
「あなたの声を聞いて涙が止まらなくなった」
この恥ずかしい素直なカニさんも、またカニさん。
捻くれまくったカニさんが、この素直な歌詞をやることで、
みんなが、「カニさんにもこーゆー面が」と
目からウロコが落ちるのまで、
カニさんは計算している、と思う。
ある意味、一番どす黒い歌やと思う。
この歌で終わって好感度を上げようと計算してる
カニさんのどす黒さ!!

後は打ち上げ!
打ち上げもほんま楽しくて、いろんな人と話せた。
神戸の外れやから早く帰らないとあかんのかと思ってたけど、
大阪駅までなら、11時40分くらいまで飲めることが分かった。
まあ、ゆーても9時から打ち上げてたんで、11時ごろ、
加古川に帰るカニさんと一緒に、店を離れた。
今度はライブなしで来たいええ店でした。
行きは、JR兵庫駅から歩いて来たんだけど、
帰りは、もちろん地下鉄で。
その地下鉄路線名が「海岸線」とやたらオシャレなんが、
町の饐えた感じやライブとギャップありすぎて、
おもろかった。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA