【桜坂アサイラム二日目】

今日はすごいライブが目白押しだ。
全部観られないのは悔しいが、できるだけ
観たいものは抑えておきたい。
しかし、日差しが強いから体力とも相談やな、
とか考えながら、昼過ぎに希望ヶ丘公園に到着。

ビックリするほどうまいベトナムの鶏飯を食いながら、
アイリッシュ楽団のライブを見る。
もともとケルト系が好きなんで、
当然、気持ええ。
少し風が強いが、暖かな日差しの日曜にピッタリである。
日曜だからか、今日は家族連れが多い。
アイリッシュ楽団の演奏聴きながら跳ねまわってる
子どもたちがかわいかった。

二日目のスタートは希望ヶ丘公園で
アイリッシュ楽団から。
ベトナム鶏飯がうまい!

ハシケントリオに行こうと公園の坂を降りて、桜坂劇場の前まで来ると、
さんご座デッキでやってるOrkestar de VICCOSがやたらカッコイイ。
ロマ系の音楽ベースにワシの好きな
ヨーロッパのやさぐれ感も漂う音楽。
メンバーには宜野湾カントリーの川西さんもいる。
ベリーダンスにもそそられる。

同じ時間に始まるハシケントリオは外せないけど、
こっちも見たいなあ。と迷ってると、
ハシケントリオの伊藤大地さんが目の前を通り過ぎ、
劇場と逆方向に行く。
「あれ?もう開始時間じゃ」と言うと声かけると
「もう少しかかります。」とのこと。
じゃあ、大地さん戻ってくるまで大丈夫やな、
とゆっくりビッコス見てると、近くに
ハシケンさんとガチャピンさんもいた。(笑)
当分は大丈夫と、ゆっくり鑑賞。
相当おもしろい!
あ~また気になるバンドが増えてしまった!

劇場に入ると、丁度ハシケントリオの始まるタイミング。
同じ曲を数日前ムジカで聴いたばかりだが、
やっぱり場所が違うと聞こえ方も違ってくる。
でも「バランスのええバンドやなあ」という気持は
変わらずにある。

ハシケントリオ。
木曜に大阪で聴いたばかりだけど、
また違った聴こえ方する。
それを感じられたのは、得した気分。

それにしても大地さんのドラム、ムジカにも増して凄い!
大好きな鉄道の旅が続いて機嫌がええのか、
沖縄に鉄道がなくて、機嫌が悪いのか(笑)
ガチャピンさんの音は、移動日の金曜抜いて、
木曜から毎日聴いてるなあ、完全に追っかけのワシ。
やっぱりハシケンさんの声は気持よく、
数日経った今でも、ワイド節のメロディが脳内に
自動再生されている。

終わって、すぐに劇場から下りる坂の途中のカラーズで
勢理客オーケストラのライブだが、
これはそう急がなくても間に合う。
なぜなら、これもガチャピンさんのバンド。
ガチャピンさんが来るまで始まらないだろうと思ってたら!
着いたらドラムの城間さんが何やらおもしろげなことを
やり始めるとこだった。

そしてガチャピンさん登場!
始まった途端、もう圧倒的な音!!
噂聞いただけで、音は聴いたことなかったけど、
これは噂になるはずやは!!
基本的にはフリージャズなんだけど、
なんか新しさを感じる。
うまく言葉にできないんだけど、フリーとは言え、
何か見たことのないものが共通の芯になってるような、
だからメンバー全員が同じ方向に向かってるような
揺るぎのなさを感じた。
ガチャピンさんは、やっぱり嬉しそう。
どんな音楽も本当に嬉しそうにやる人なんだなあ。
ハシケントリオと全然違う音楽なのに。
その切り替えもすごい!

桜坂劇場に戻ると、ホールズさんとトーマさんがDJやってた。
ちょっと気になるライブもあるけど、休憩の入れ時だろう。
ホールズさんたちの解説聞きながら、アナログレコードを鑑賞。
ときどき、お~~~~!懐かし~~~!ってのが出てきて、
声を上げてしまい、ホールズさんに笑われる。
さっすが同い年!

さて、次はカラーズに戻って、今回楽しみにしてたひとつ、
「むぎ(猫)」、飼い主はマルチーズロックのドラムの雄作さん。
あくまで飼い主ですよ!(笑)
着くと、まだライブ始まってないのにもう超満員。
やはり子どもさんが多い。
むぎちゃん、沖縄ではもうスターのようだ。

沖縄で大人気!猫のむぎちゃん。
こう見えて超テクニシャンです。
おもろかった~~!

始まるとビックリした!
音楽も子ども向きなのかと思ったら、なかなかどうして!
聴きごたえのあるメロディで、歌詞も練りに練られている。
演奏もいいし、エンターテイメントとしてもすごい!
これは!人気出るはず。
ちなみに少し前に京都にも来てたのだが、
行こうかどうか迷ってるうちに売り切れになったんです。
なるはずや!このクオリティ、大したもんです。
次回関西来たら、絶対行こう!
横で聴いてたジミーちゃんもそうとうお気に入りのよう。

後ろ髪引かれたのだけど、
飛び入りライブ用のパンダステージに音ちゃんが出るって
聞いたので、むぎちゃんライブを途中抜け。
むぎちゃん!ごめん。今度ゆっくり聴かせてね。
音ちゃんは札幌の弾き語りパンクだけど、
左の指を怪我しちゃってからは、
一五一会で弾き語ってる。
いつも、ニコニコしてて、元気のいい音楽を聞かせてくれる。

音ちゃんは飛び入りのパンダステージに登場。
元気のいいパンクだ!
次は橋の下で!!
美味しいハタハタ焼いてください!

後で聞いたけど、この後日、香苗さんのリビエラ風華で、
犬山のふぅさんたちの前で演奏したらしい。
音ちゃん!次は橋の下でね。

次は、桜坂セントラルで福島の十中八九。
今回は、さっきの勢理客オーケストラにビッコスも合流した大編成。
もちろん、ここにもガチャピンさんはおる(笑)
これを不破さんが指揮する。
会場の桜坂セントラルに着くと始まる前だったが、
ステージのまん前に脚立。
これか!噂の脚立指揮台は!
実は、渋さ知らズ、恥ずかしながらまだ生で観たことがないので
脚立指揮台も噂でしか知らなかった。
始まった!

何これ!!ものすごい!!吹き飛ばされそうなエネルギーだ!
指揮台から不破さんが指示を送ると展開が変わる。
その変化が、観てても聴いてても快感になる。
ビッコスのダンサーたちに混じり、これは渋さのダンサー?
白塗りのダンサーまでいる。
ああ、圧倒される!しかしその圧倒が、ものすごい快感なのだ。
音楽聴いててこんな気分になったことって、あったっけ?
このバンドだけで、二日分の料金払っても惜しくない。

客席にはマルチーズのモリトさんもいる。
ああ、ワシは今この瞬間間違いなく幸せや!という気分に浸る。

手島さん、ジミーちゃん、岡やんと
「すごかったね~!」と興奮しながら、
スモークへの坂道を登る。
福岡から参加のとんちピクルスさんのライブだ。
ワシらが参加しないでど~する、とか思って行ったが、
こっちも超満員で動く隙もないくらいだった。
沖縄でとんちさんのライブ観るのはたぶん初めて。
しかも、大好きなスモークで。
スモークはみーちゅーさんのやってるミュージックバー。
入口も教えてもらわないとまず分からんし、
晩の12時に開いてるかもしれない、という沖縄らしい店。
もちろん明るいうちに入るのは初めてだ。
そこで、とんちさんが聴けるなんて!

こう見えて昼間のライブ。
とんちピクルスさん、大受けでした!

初めての人も多かったみたいだが、大受けで、
まんタッチでは歓声が飛んだ。
なんでか、ワシはほっとしてた(笑)

桜坂劇場に戻って、一番広いAホールで、
タテタカコさんの演奏と足田メロウさんのライブペインティング。
これもこないだムジカで観た取り合わせだが、
こんだけ広いホールだとまた全然違って感じられる。

タテタカコさんと足田メロウさんのライブ。
なんか自分の中の不純なものが全部出ていくような、
逆に自分が汚いものの塊であることを自覚させられるような、
美しい演奏です。

タテさんの声はやはり頭のてっぺんに降ってきて美しいし、
メロウさんのペインティングも、哀しさや希望や優しさが
混じってて、要素としては同じなんだけど、
ふかふかの椅子でゆっくり観るからか、いろんな思いが、
心の中に少しずつ積っていくような穏やかな気持ちになる。

このライブ終わりで福岡に帰る手島さんが、
「やっぱりすごいですね~!もうたまらんです!」と言いながら、
ジミーちゃんと国際通りを牧志駅の方に歩いて行くのを見送った。

なんか見送った後ってのは、一抹の寂しさがあるなあ、
と思いながら、劇場に戻ると、入れ違いで、中村さん到着。
サンゴ座デッキでやってる三ヶ田ケイゾウさんを聴きながら、しばし休憩。
少し遅れ気味で開場したホールへ。
さあ!何年振りだろうか、大工哲弘御大の生演奏に浸る時間だ。
御大、ステージに出てくるもいきなり三線忘れて、楽屋に戻る。

相変わらずお元気だ。駄洒落を飛ばしまくる。
一曲目そのものが、駄洒落で始まった。
「私のテーマソングです。」と言いながらベートーベンの「歓喜の歌」を。
終わって、「え~と第九(だいく)、ということで、
私のテーマソングになっております。」
バックでパーカッションやってた勢理客オーケストラの城間さん
「あ~そういうことですか!」。
それからも城間さん、何度もからかわれてました。
この日はなぜか、高田渡さんのカバーが多かったなあ。
どれも名演で、さすが大工さん!と嬉しくて、
涙が出てきそうになる。
だけど、もう少し駄洒落少なめにしてくれたら、
あと何曲か聴けたのになあ(笑)
けど、「生活の柄」も「トゥバラマー」も聴けたので
文句は言うまい。
もう一度、ちんどん通信社と共演する大工さんが観たくなった。
また関西来てください!!

そしてフィナーレはAホールで、マルチーズロックとAKLKDOの
合体バンド、「マルコド」。
「アルチーズロック」ではなくて、「マルコドや!」と
モリトさんが決めたそうです(笑)
もちろん、ガチャピンさんがベース弾いてます。
ガチャピンさん、これで何回目のステージなんやろ。
その全部のステージで楽しそうに弾いてはる。
ほんまタフやなあ。

この合体バンドが、ほんますごくてすごくて!!
両方の曲をやるんだけど、共通する部分が多いのか、
聴いてるうちに知ってる曲なのに、どっちのバンドの曲だか
分からなくなって、合体バンドとかそういう意識は途中で無くなって、
ただただ今ここにある熱い音楽に浸るだけ、という気分になっていた。
岡やんもステージ前で踊っている。
踊る勇気のないワシは、端っこの方で
もうここにいられてることだけで、嬉しい。という気分。
胸に熱いもんがこみ上げて来て、口から飛び出しそうになった。
飛び出してしまったら、それは嗚咽になってしまうのだろう。

最後に参加者がステージに上がってきて、
マルチーズロックの「ダウンタウンパレード」が始まったときには
とうとうそれが口から飛び出した。
今回のアサイラムのこと、この曲で思い出さされる
去年の橋の下のこと、
なんかその辺が混じって、幸せな幸せな嗚咽を漏らした。
と、ステージの下にむぎ(猫)ちゃん。
あれ、飼い主の雄作さんはマルチーズロックでドラム叩いてるはず、、、
まあ、その辺はそっとしておきましょう(笑)

全部が終わって公園の前で
ぼ~~~っとしてると、ほんまに抜けたようにぼ~~としてると、
横に岡やんがいた。
そして平井さんと泉さんが来て、セントラルでやる打ち上げに
お誘いいただいた。

打ち上げも楽しかったし、焼きそばもステーキも美味しかったし、
話せなかった人と話せたりして、嬉しかったのだが、
さすがにこの二日でエネルギー使い果たしたワシは、
テッペン超えるまでにご挨拶して店を出てしまい、
そのままホテルに帰って、次の日の夕方まで
寝続けたのである。
平井さんがゆーてたけど
「終わってみれば、ガチャピン祭り」。
ほんまやなあ(笑)

今回も素晴らしいライブをたくさん観れて、
新しい出会いもたくさんあって、
いろんな人に世話になった。
出演者の皆さん、スタッフの皆さんも含め、
関わった皆さんにこころからのお礼を。

ものすごい二日間を
ありがとうございました。

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