「沖縄を返せ、沖縄へ返せ」と歌う大工哲弘さんライブ@沖炭。

本日は初めてお邪魔するお店、
堺東、東出口すぐの沖縄料理屋「沖炭」さんへ。
大工哲弘さん、苗子さんのライブを観に行ってきた。
たぶん騒動以降、初めてやから3年以上ぶりの大工さんやな。
こんなに期間空いたん、大工さん観始めてから、初めてかもしれん。
もちろん、ワクワクする。
教えてくれた、菱田さん、ありがとうございます!

始まった!「月ぬ美しゃ」を無伴奏で。
そんな始まる前から満タンになってたワシを、いきなり泣かすんか!
三線が入ってくるところで、ワシの中に、
八重山の月が登ってくる気がした。

ワシは渡辺香津美さんと演奏してるバージョンが死ぬほど好きなのだが、
その音源、見つからなかったので、
今日の構成に似てるソロバージョンを。
これも素晴らしいわ〜。

賑やかな曲調になり、苗子さんの囃子と太鼓、入ってきた。
さあ宴の始まりだ。

ああ、もう少し照明落として欲しいなあ。
その方が、心が八重山に飛んでってくれる気がする。
まあ、個人的な好みやけど。

そして、これも、少し期待してました。
大工さん今日もMC快調っす!(笑)
一部は八重山トラディッショナル中心みたいです。

「話が長い!」と苗子さんにたしなめられて、
MC中断して「ざんざぶろう(高那節)」(笑)
ちょっとグリッサンド気味に高音にかけ登って行く滑らかさは、
美しくさえある。
はーたまりませんわ。

八重山の歌、大工さんの歌う八重山の歌には、
押しては引く、波のような流れというか、揺れがあるなあ。
これが八重山のグルーヴなんかもしれん、とふと思う。

「しょんかねー小」に、「久高節」、ああ今「ホンモノ」を聴いてるわー!

「繁昌節」で苗子さん、踊ってくれはりました。
お見事!!
会場、めっちゃ湧きました。
大工さん、ちょっと嫉妬してはりました(笑)

そして大工哲弘さんの、ダジャレは、本日も快調に滑っております(笑)
あ、中には、めっちゃウケてるのもありましたっ!

歌は宮古に移って、「なりやまあやぐ」に、「豊年あやぐ」。
同じ大工さんが歌っても、宮古の歌は、どこか少し違って聴こえる。
この違いが肌でわかって、言葉にできるまでは、
まだまだかかりそうな気がするなあ。
聴き続けて行こう。

大工さんの子どもさん命名に関する「ほんまかい!」な、
おもしろ話に続いては「あがろーざ」。
この曲は、子どもの成長を願う歌で、子守唄としても有名。
ちゃんと曲の流れ、考えてMCやってはるんやな、と気づく。
失礼しました!

めっちゃ気持ち良過ぎて、
ワシが落ちそうになってもた。
ちなみに動画のツンダラーズとのコラボバージョンは、
確か梅津和時さんがプロデュースだったと思うんだが、どうだろう。

「黒島口説(クルシマクドチ)」、
張り上げる声の抜けて行く感じが、
ほんま大工さんらしくて、ゾクゾクする。
お歳を重ねられて、さらに深みが増している気がした。

一部ラストは「安里屋ゆんた」で観客も歌う。
この曲の動画は、どっちも好きなので1992年バージョンと、
2003年バージョン、両方載せときます。
参加ミュージシャンが、どちらもワシの好きな人だらけ!
さすがオフノートさんです。

休憩時間、少し外に出てみる。
今日は大工さん曰く、九日目の月らしい。
この月は、今、この瞬間、八重山でも見えてるのだろうか。

二部は年末の大工さんライブのお約束曲「第九」から(笑)
大工さんオリジナルの歌詞付きですよ!

ドラマ「ちむどんどん」で大工さんが歌った「芭蕉布」が続く。
先月頭に90歳直前で亡くなった普久原恒勇さんへの
追悼を込めるところがさすが大工さん。
その言葉を聞いてから歌に入ったので、余計に沁みたなあ。

今年は沖縄復帰五十周年、
その話をしてくださって、歌うのは「時代の流れ」。
ワシの頭には、この曲、嘉手苅林昌さんで刻まれてるので、
大工さんが歌うの、少し意外だったけど、
歌詞考えれば、大工さんのように、沖縄の歴史について、
きちんと考えて歌ってはる人が、歌わないわけはないよな。

やった!添田唖蝉坊さんの「ああわからない」や!
こっち方面、壮士演歌や、高田渡さん方面を歌う大工さんも好きなので、
「一曲くらい歌ってくれんかなあ」思ってたんでした。
その曲の音源は見つからなかったので、
同じく大工さんが唖蝉坊さんの「東雲節(ストライキ節)」を歌ってる音源を。
伴奏は、ちんどん通信社。これの収録されてるアルバムも大好きやなあ。


台湾の「お酒小歌」、これを大工さんが歌うのは初めて聴くかも。
というか、この曲聴くのが初めてかもしれない。
占領下の歌なのか、歌詞は日本語、
リズムもメロディもおもろくて、楽しい歌やなあ。

世界のウチナーンチュ大会の話から、
港の歌を歌おうとするが、
イントロが出てこず、苗子さんに救援要請(笑)
あれ?「バイバイさようなら」って歌詞出てくる曲、
なんて曲だったか。
頭の中で「鳩間の港」と混じって、なんて曲か分からなくなったぞ。
ああ、大工さんの物忘れがワシにもうつったのか!

「満月太鼓ばやし」で、苗子さん、大活躍!
これも、普久原恒勇さんの作曲だったかな?
これは、大工さんの師匠、山里勇吉さんのバージョンで。

リクエストもあって、二曲目にやるはずで、忘れてた「沖縄を返せ」を。
30年くらい前と同じく大工さんは「沖縄を返せ」のところを
「沖縄へ返せ」と歌う。
そうだな。30年前と同じく、沖縄はまだ全然沖縄の人のものになっていない。
この歌を歌うときの大工さんの心の中は、どんな感じなのだろう。

おお続いて「がんばろう」。
この曲順、なんだか昔を思い出すなあ。

ついつい話に夢中になる大工さん。
「さあユンタクはこれくらいにして(笑)」と自分で話、中断して、
大阪へのサービスか「道頓堀行進曲」。
こんなどっぷり大阪の曲でも大工さんが歌うと、
八重山民謡に聴こえてしまうのが面白い。

最後は「これ歌わないと大阪来たと思えないので、」と言い出して、
苗子さんにも曲名内緒にして歌い出す。
なんと河内音頭!!
これは貴重やなあ!嬉しいわあ。
大工さんの河内音頭初めて聴くけど、
さすがの美声やなあ!
で、やっぱり河内音頭に八重山民謡が混じってる気がする(笑)
河内音頭と八重山民謡のハイブリッド、
ある意味、唯一無二の音楽やなあ。

ちょっと終わりきれなかったのか、
もとい!で、最後は「生活の柄」!
ああ、なんか嬉しいわー。

最後は沖縄らしく、賑やかに終了。

アンコールはリクエストで「とぅばらーま」。
「やろうと思って忘れてました」第二弾です(笑)
苗子さんの「命令」で立って(笑)
おお最後に大工さん指示で、照明落としてくれはった!
大工さんとこまで(笑)
モニターは、つけたまま(笑)
暗くなった分、大工さん帽子脱いでセルフ照明(笑)

今日は本土復帰五十周年バージョンらしいす。
歌は圧巻。
星が、月が、海が、波が、夕日が、
瞼の裏にってもんじゃない、
表側、視界にまで、
飛び込んでくる気がする。
なんだか映画を観てるような気分や。
とても、切なくて、美しい映画。

おおお!終わる瞬間、ちょうどモニターが夕日のシーン!
計算してたんならすげえな。

さすが居酒屋ライブ。
最後は踊って終わりましたよ。
「六調節」かな?
ワシもちょいとだけ、踊らせて頂きました。

話の流れでは、途中に入れにくかったけど、
昆布、三味線で、沖縄と堺との繋がりを話したり、
そのまま、北前船の話につながって、
昆布が沖縄に入ってきたルートの話になったり、
沖縄の三線が、全国に三味線として広がっていった話になったり、
大工さんの頭の中には歌を中心に文化全体への
果てしない思いが入ってるんやなあ、
と、改めて感じられた嬉しい夜だった。

今回、調べてて見つけたのだけど、話の流れで載せられなかった動画、
素晴らしかったので、ここで載せておきます。

最後は今日は聴けなかったけど、大好きな曲、載せておきます。
今度は聴けたら嬉しいな。
オクノ修さんのカバーで「ハートランド」。

このアルバムに収録されてます。

ほんまに、素晴らしい夜だった。
そして、楽しい夜だった。
大工哲弘さん、大工苗子さん、
沖炭のお店の方々、
同席いただいたお客さん、
皆さん、本当にありがとうございました!

コメント、たくさん、ありがとうございました!
(202312054記)

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