91歳の歌人デビュー。

おりしも、世は空前の短歌ブームらしい。
けど、そんなこととはなんの関係なく、
長年書き溜めた短歌を初めて、歌集にまとめた91歳がいる。

橋本俶子。
ワシのおかんである。

91歳の処女作。
最高齢デビューかどうかは、知らんけど、
いずれにしろ、すごいことだと思う。

おとんが病に倒れ、逝ってしまった1985年から、
40年近く書き溜めた短歌の中から選りすぐったものを、
この度、一冊の本にまとめて「交野原」として出版した。
我がおかんながら、ほんまに尊敬して止まない。

ゆっくり味わいたくて、まだ全部読んでないのだけど、
黒瀬珂瀾さんの跋と母の書いたあとがきを読んで、
涙が溢れた。

黒瀬さんは、ひとつひとつ丹念に読み込んでくれて、
母の歌を心から慈しんでくれてるように思った。
それは、歌人として歌を批評するだけでなく、
人生の先輩として、母を見てくれている視線だと感じた。

母のあとがきを読んで、
ワシは母のことをどれだけ知っていたのだろうと思ってしまった。
ところどころ、聞いてはいたけど、
そのとき、母が、何をどう感じていたのか、
その気持ちに思いを巡らせたことがあっただろうか。

この歌集には、そんな母の真意が詰まっているのだろう。
だからこそ、母を知るためにも、ゆっくり、
ひとつひとつ味わって読んでいきたいと思う。

橋本俶子さん、歌集「交野原」出版おめでとうございます。
あなたの子どもとして、この世に生まれたことを、
心から誇りに思います。
これからも、元気で、支え合って、生きていきましょう。

跋を書いてくださった黒瀬珂瀾さん、
母を支え、素晴らしい編集をしてくださった現代短歌社の真野少さん、
本当にありがとうございました。

なんと、Amazonでも買えるようになってました!
って、中古品やけど(笑)
興味ある方、是非
(20240316記)

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