日曜美術館「植田正治」。

自宅療養&台風で、退屈なため、DVDなどの棚卸し。
昔、別府さんにもらったまま、
観るの忘れてたNHKの番組、
日曜美術館の植田正治さんの会。
おもろかった!観てよかったー。
あ、別府さん!ほったらかしにしてて、すんません!!

あんだけスタイリッシュでセンス抜群で、
アマチュアリズムにこだわり続け、
好きな写真しか撮らなかった男。
ファッションの仕事受けるときも、
条件は「ひとことも口を挟まないこと」。
かっこいいし、憧れるけど、
なんとなく意思を曲げない頑固者で堅物のイメージがあった。
だけど、番組を観てると、と言うよりは、不器用で正直なんやろな、と思えてきた。

東京で土門拳を中心としたリアリズム至上主義が暴れまくった時期があった。
植田さんの写真は、その対極に近い、すべてを演出で作り上げてゆく。
植田さんも、そのリアリズム至上主義と
完全無関係ではいられなかったが、
それに影響を受けながらも、被写体と対話する、
という新しい手法を手に入れていく。
転んでもただでは起きないなあ。
あと、鳥取という地方にいたのも、
巻き込まれ過ぎずに済んで、よかったのだろう。

某ファッション写真を撮ったときのエピソードが好きだ。
これは動画が残っている。
鉄棒かなんかに服と帽子を着せて、
靴を履いてるかのように見えるように配置して、砂丘に置いてる。
動画見てると、もうそれだけでおしゃれになることは決まってるような気がする。
そこをたまたま通りかかった詰襟男子学生たち、
植田さんは彼らを背景に入れたいと言い出すのだが、
熱中しだすと「人物だけが撮りたい」と言い出すのだ。
ほんまに子供のような好奇心赴くまま、
遊びとなんら変わらんのなんやなあ。

植田さんの助手が植田さんにその作風について
「なんでこーなるんですか?」と聞いたときの答えが、
ほんまに植田さんらしくて好きなので、
今回の最後に、お聞かせします。
「わからんけど、こげなーだ。」
言葉で説明できないから、
写真なんですよね。
お見事!!
ますます好きになりました!

植田正治を紹介するニュース番組。
セリフが棒読み過ぎて、恥ずかしくなるけど、
コンパクトにまとめてくれてるんで。

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