理知の静けさ。西脇一弘イラスト展 2023@京都 分室カスタド(CUSTADO)。

西脇さんのイラスト展、
最終日前日になんとか駆け込んだ。

南座の舞台体験ツアーのあと、
四条烏丸下がったところにあるギャラリーに向かう。
この日は、ちょうど祇園祭の宵宮の日、
年々人混みが苦手になってるので、
宵宮は混じりたくないけど、
まだ早い時間だったので、
少し祇園祭の雰囲気を味わおうと四条通を歩く。

四条大橋から見る北山の雲は、もう夏の風情。

烏丸が近づくと、鉾の立ち並ぶ様子が見える。
祇園祭、生で鉾を観るのはいつ以来だろう。

四条通では唯一、烏丸より東にある長刀鉾。
一番山鉾が多いのは、烏丸越えた西側の四条通の北や南なのだが、
そこ行きだすと、キリがないので、
長刀鉾で祇園祭、観たことにして、烏丸通を南へ。

この時点で3時過ぎやったかな?
屋台出していいのは4時かららしく、
皆さん待機してはった。
人混みに巻き込まれなくてよかった。

ギャラリーは因幡薬師のすぐ近く。
「いなばうどん」と提灯があったので、
「もしや、ワシの好きな福岡の?」と思ったけど、
因幡薬師の近くやから、そっちに因んだ名前なんやろな。
第一、この時間はやってなかった。

で、西脇さんの展覧会です。

古い雑居ビルのような、ワシにもちょっと辛いくらいの、
一段一段高さのある階段を登った二階。
ほんまにここでええんやろか?
と思うような場所にめっちゃおしゃれなギャラリーがありました。

西脇さんの描く人物画は、理知的で、聡明そうで、
意志の強さが滲み出てて、
だけど、何か陰みたいなものもあって、
すごく好きです。
ミュージシャンの作品ではあるけど、
音の存在を感じさせない、というか、
「静けさ」という音を感じさせる絵やな、と思いました。
そういう意味では、西脇さんの音楽に通じるものがあるかもしれない。

今回、まとめて観て、初めて気がついたのだけど、
顔は正面の人はいても、
全員が体を左に向けていた。
これって、西脇さんの何かこだわりみたいなものがあるんだろうか。

静物画は初めて観たかもしれない。
けど、何か人物画にも通じる理知的なトーンは感じた。

テーブルに広げられたイラストは、ちょっとタッチが違ってたけど、
やはり賢げではある。
日本人っぽくない、西洋の絵本のようなテイストのイラストやなあ、
思った。

烏丸通りからも四条通からも近いのに、この界隈は、
祇園祭の喧騒と無縁で、
静かな環境で落ち着いて観られたいい時間だった。

さすがに少し疲れたので、近くの喫茶店で休憩。
次の場所に行くルートを探ってると、
阪急電車が運転見合わせ中と知る。
京都でもうひとつ寄ろうと思ってるところがあったのだが、
それは諦めて、JRで大阪に戻ることにする。
喫茶店を出たすぐがバス停で、
ちょうど京都駅行きのバスが来たので飛び乗る。
都合、4時間弱の京都滞在でしたが、
ものすごく濃密な、充実した時間でございました。

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