最大の親孝行。BBBムービー「ジェーンとシャルロット」。

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始まりが日本のシーンだったので、
「あれ?映画館間違っちゃったかな?」と一瞬思った。
間違いやなかった。
なんかこの映画が日本のシーンで始まったことは
光栄で、嬉しいな。

ジェーン・バーキンさんは、日本での映画公開の直前、
7月16日に亡くなってしまった。
よくぞ、娘のシャルロットが、この映画を残してくれたものだと思う。

この二人の関係は、何かとても不思議なのだが、
不自然さなどは、全くなくて、
なんの無理もなく、こういう関係が生まれて来たように感じられた。
父も含め、母の恋人たちの話を、
あんなふうに、楽しく話せるものなのだなあ。
お互いに距離を感じていた、と言うのだが、
その距離は、いつしかないに等しいものになっていった気がした。
映画では、本当に空気のように自然に接していた。

映画は大きな出来事もなく、淡々と進んでいくのだが、
発言がひとつひとつ面白いので、
退屈することはなかった。

シャルロットは、母を母として、一人の女性として、
尊敬しながら、愛してるんやろうな。
映像には、その愛が溢れているように感じられた。

バーキンは、モノの整理が下手で、何も捨てられない、
という話が出てて、
そう言えば、エルエスのバーキンという鞄、
カバンの中も、全然片付けられないジェーン・バーキンのために作られた、
って話、聞いたことあるなあ、と微笑ましく思い出した。

映画の中のジェーン・バーキンは、ずっと美しかった。
美しく、輝いたまま、歳を重ねる、ということを、
最期まで、やり遂げた人なんやなあ、と思った。

この映画を創ったことで、お互いがお互いのこと、
すごくよく知れて、今まで以上にお互いのことを愛したのではないだろうか。
シャルロットは、この映画で最大の親孝行をしたんじゃないか、と思う。

ジェーン・バーキンさんのご冥福をお祈りします。

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