缶ビール買うのを我慢した帰り道。アマフェス行った帰り道(11月5日)。

この日も、6時半頃には起床。
まあ、前日9時には寝てるしな。
帰る準備して、朝飯食って、
ちょい腹ごなしの散歩して、、、
フェリーの時間まで、まだまだあるけど、
やることないし、
「菱浦港で土産物でも見るか」と、
港沿いにトボトボ歩く。

港の土産物屋で、美味そうな鮮魚に見惚れる。
「そう言えば、生の魚、食ってないよなあ」
と言っても、一人暮らしのおっさん。
丸ごと一匹の鮮魚を買って帰っても、食い切れる自信がない。
それ以前に捌ける自信もない。
けど、海士町に来た証拠に、何かは買って帰りたい。
悩みに悩んだ末、ノドグロのフリーズドライお味噌汁を頂く。
「荷物にならない、腐らない、最後まで食べ切れる、そんなに高くない」
というオーディションに合格したのが、
彼だったのだが、
なんだか、前に来た時も、同じ選考基準で、
同じもの買った気もする。
まあ、美味かったはずなので構わないか。

ぼんやり座ってたら、
前々日の前夜祭で向かいに座って、
昨日の本祭でも出会って、お話ししたお父さんがいらっしゃった。
「あれ?海士町に移住してきたって言ってたけど、お出かけかな?」
と思って聞いてみると「やることないので、お見送りに来ました。」
わ〜〜嬉しい!
これが、海士町デフォルトホスピタリティーなのか!
もちろん、ワシより、島外から来た出演者に
お礼を言うのがメイン目的だと思うけど、
やっぱり、少しでも、お話しした人が、
お見送りしてくれるのは、嬉しくなる。
ますます海士町が好きになる。

次第に、人が集まってくる。
アイリッシュミュージックパーティの面々、
カンザスシティバンドの面々、
ウルフルケイスケさんなどの出演者。
ピコさんたち、米子方面の人々。

あれ?良元優作くんおるけど、荷物持ってないぞ。
「あとからの便ですねん。お見送り、来ましてん」
ええ!そんなことできる人やったっけ?
まあ、また荷物持たされないで良かったか。
って、一人で乗るんやったら、あの荷物、ど〜するんやろ?
まあ、子どもやないし、ツアーに慣れたミュージシャンやし、
なんとかするんやろな。
ま、ワシらの代わりに、誰かが
荷運び人夫にされてまう可能性が一番高い気がするが。

乗船して、荷物を置いて、甲板に出る。
前に来た時も感激した、
海士町名物、紙テープお見送りを受けるため。
お!優作くんも紙テープ、持ってるぞ。
今朝会ったお父さんもおる。

お見送りって、なんでこうも切なくなるんやろう。
まる二日もいてなかったのに、
なんだか卒業式のような気分になってしまう。
けど、二度と生徒には戻れない卒業式との違いは、
「ここには、また戻って来れる」ということなのだろう。
前回もそうだけど、この時に「絶対また来る!」と、
心に決めてしまう。
ずるいなあ、お金もかけないで、
こんなリピーター対策をやってしまう。
お金かけるより、心に残ることをやってしまう。
ほんまに、いろいろ考えて、考えるだけやなく、
実行してはるんやろなあ。

いざ出発!という時、いきなり、真横から音楽が鳴り始めた。
アイリッシュミュージックパーティーの人たちだ。
めっちゃ粋なことするなあ!!

船上からも、港からも、歓声が巻き起こる。
何度も、お見送りしてるだろう海士町の人たちにも、
これはサプライズだろうな。
きっと嬉しいだろうなあ!!

船上でのアイリッシュ、
「いいねー、沈みそうで」と、ピコさん。
タイタニックかよ!(笑)

岸壁の端っこまで来てくれはるのが嬉しくて、
余計に切ない気持ちで、
去りがたい気持ちが膨らんで、
旋回する船のあちこち、
見えるところ見えるところ探して、
走り回る。
ワシ、意外とセンチメンタルなんですわ〜。

岸壁から、米粒のような皆さんが、戻っていくのを確認して、
ベンチに座る。

ワシの絵で終わる、嬉しいロングバージョンは、ピコさんにご提供いただきました!
ありがとうございます。

この写真も、ピコさんに撮って頂きました!

帰りの船は、西ノ島、知夫里島を経由して、
境港に至る。

知夫里島を離れると、いよいよ隠岐島島前ともお別れだ。
西ノ島、知夫里島とも、乗り込むお客さん、けっこういたけど、
お見送りはなかった。
やはり、あれは海士町だけの発明なのだろうか。
全国でも有名なくらいな、地方創生の成功例と言われる所以は、
こういう小さなことの積み重ね、
お金の力だけじゃなく、行政に任せっぱなしじゃなく、
ひとりひとりが常に考えながら、進んできた積み重ねなのだろう。
本当にすごい島だなあ。

海士町のキャッチフレーズは「ないものはない」。
「海士町に、ないものは、なくて仕方ないやん」という開き直りと、
「ないものなんて、何にもないよ」というダブルミーニングだと思うんだけど、
ここには、大阪にも、東京にも「どこにもないものが、ある」んやなあ、
と来るたびに思いながら、帰っている。
(まだ二回目だけどね)
それは、ひとつひとつ上げていけば、いろいろあるんだろうけど、
一番大きなものは、住む人たちの心の中にある、
言葉にできないもの、目にも見えない、
何ものか、なんだろうなあ。
それこそ、海士町の宝なんやろなあ。

「さて、昼寝でも」と思ったが、
昨日ぐっすり寝てるので、どうにも眠気がやってこない。
船内を歩き回る。
来る時の船でハッチさんがゆーてたけど、
確かに、カップラーメン食うてる人は、
みんなシーフードヌードル、食うてはる(笑)
新鮮な魚介が入ってる訳やないのに。
けど、気持ちは、わかるなあ。
それが、人間ですわ〜〜(笑)

流石に午前中だし、まだまだ時間かかるので、
ビールは我慢する。
海見たり、ソフトクリーム食ったりしてるうちに、
島根半島が見えてきた。

半島の突端、見えないけど、あのあたりに、美保関灯台があるはず。

やはり大きく曲がる時の航跡は美しいなあ。

見えた、美保関灯台。
ここからは内海。
やった!酔わずに済んだで!

そして、美保関の町。
近くにいたカンザスシティの下田さんと、
美保関の町の良さについて、語り合う。

下田さんにおもろい話を聞いた。
この日は、三連休の最終日なので、
飛行機代が高くて、カンザスシティの面々は、
境港でもう一泊して、月曜日の飛行機で帰る予定だったのだが、
海士町に渡る前日、境港の港近くの宿泊所の前、
たまたま入った居酒屋の親父と意気投合して、
「ならうちでライブやりなよ」ということになったらしい。

その店の名前聞いて、検索したら、
昼間もやってて、美味そうな海鮮丼がランチメニューにあった。
そや!ワシの心残り「新鮮な魚介を食いたい欲」がこれで満たされる!

船を降りて、歩いて5分くらいのその店、元気亭に入る。

おお!海鮮丼だけやなくて、
イカの漬け丼もある!!
前回来た時、海士町で食ったイカの美味さが忘れられなかったのだった。

ううう!迷う!!
けど、一回きりのチャンスだから、いろいろ食いたい!と、
海鮮丼を選ぶ。
谷口くんは、イカの漬け丼。
注文すると親父が谷口くんに「正解!それが一番美味しい!」
やっぱりか!!
ワシも急遽変更。
「意志弱いのお!」と谷口くんに笑われる。
ワシのギリギリの葛藤も知らんくせに!!

あ、この親父がきっと下田さんと意気投合した親父やろな!
めっちゃ人懐こくて、オモロいもん!

おおお!親父の言葉にウソはなかった!
むちゃくちゃ美味かった!
これで海鮮も食えた。
思い残すところなし。

ワシらの少し後に下田さんはじめとする、カンザスシティバンドの面々も入ってきた。
店教えてもらったお礼を言いにいくと、
あら!米子の都田さんまでいた!
めっちゃ久しぶりにお会いできた。
写真撮っとけば良かったな。

荷物重かったけど、
電車の時間まで少しあったので、
新しくなった鬼太郎ロードを通りながら、
駅を目指す。
新しくなってから、来てなかったもんな。

境線は、鬼太郎のキャラクター列車が何種類も走っている。
今日は、何が来るのか。

おお!こなきじじい列車!!

天井まで、鬼太郎たちが暴れ回っている。

ジジババ好きなワシ的には、レアキャラでもあるんで、大正解だと思ったのだが、
谷口くんは、あまりお気に召していらっしゃらないようだ。

せっかく撮ったツーショットも、あまり喜んで頂けなかった。

この路線、駅名に全部鬼太郎キャラのあだ名がついててオモロいのだが、
せっかく、砂州のように伸びた半島を通る割には、
海も見えず、眺めがあまり楽しくないのが、残念かな。

お!対向車とすれ違う時、気づいたんだが、
対向車は、ねこむすめとねずみ男が、一両ずつの二両編成だった。

つーことは、ワシらの乗ってるのも、
もう一両は違うキャラなのか?
米子駅で確認すると、もう一両は、砂かけばばあだった。

ジジババ好きのワシは、内装が見られなかったことを口惜しがり、
谷口くんは、さらに興味をなくした模様。

境線の列車は米子駅の「0番線(霊番線)」に止まる。
ほんま、いろいろ考えてるなあ!
子どもさんも喜びそうやなあ。

さて、ここからは、ワシの宿敵「やくも」に乗車だ。
ワシが一番よく効くと思ってるアネロンを飲んでるものの、
油断はできない。
あいつは、いつ牙を剥いてくるか、分かったもんじゃない。
遠くを眺めながら、過ごそう。
できれば早く寝ちまおう。

さすが三連休の最終日、やくもは、ほぼ満席。
バラバラではあるが、なんとか席を確保する。
この日も、大山がきれいに見えてた。

5〜6年前、仕事でよく松江に来ていた。
ワシに撮っての大山の象徴的な風景は、
この赤い鉄橋との組み合わせだ。

この風景が、今回も見れたことに満足。

缶酎ハイで寝ようと思っていたが、
やはり眠気はやってこず、
次第に暮れてゆく中国山地を見ながら過ごす。
本を読みたいのだが、敵は「やくも」、
文字なんか読んでたら、絶対襲ってくるに違いない。
そういう隙は見逃さないやつだ。
過去の苦い思い出が蘇る。

とか思ってたのだが、気がつくと、あれ?もう倉敷やん。
ところどころ、けっこう揺れたけど、
歩いてたら、ドアに頭ぶつけた昔ほどの揺れは感じなかったな。
「やくも」のやつ、改心したんやろうか?
思いつつ、岡山駅で下車。
あとは、新幹線だけ。
今回は、一度も乗り物酔いすることなく、済みそうだ。

で、岡山駅。
やっぱり岡山は大都会!
すごい人。
三連休の最終日ってのもあるだろうし、
三日間、人混みのないところで過ごしてきたのもあるんだろうけど、
途端に人酔いしそうになる。
せっかく乗り物酔いせずに凌いだのに、
ここに落とし穴があったか!!

切符売り場もすごい人だったが、
なんとか、自由席の切符を買う。
ホームもすごい人だ。
のぞみの自由席も大行列。
のぞみのちょっとあとに出る
「ひかり」が先に入ってきた。
こっちは、自由席、ガラガラだ。
「のぞみ」が入ってくる。
ううう!これは座れるかどうか、
微妙な感じ。

ワシ一人なら、迷わず、ひかりを選ぶんだが、
同行の谷口くんは、明日も会社、
ちょっとでも速く帰りたいだろう、
と思ってたら、谷口くんの方から、
「ひかりにしません?」
ああ、楽!
彼、こういうところが楽!

実は、ワシ、旅行で人と同じ部屋に寝るの、
久しぶりで、いく前は、少し緊張してたんだが、
旅行中、ほとんど気を使わずに済んだのは、
谷口くんのこういうメンタリティ故なんやと思う。
「いびき」は、ほんま、すまんかったね!

学生時代、岡山に住んでた谷口くん、お勧めの練りもん、食って、
チューハイ飲みながら、ゆっくり、大阪を目指す。
姫路までの駅では通過待ちするけど、
たぶん、30分も変わらずに新大阪に着く。

在来線に乗り換えて、谷口くんは京都方面へ、
ワシは大阪方面へ。
おかげさんで、気持ちのええ旅になったわ。
ありがとな!

家に着くと、8時半過ぎ。
やはり新幹線使っても、12時間近くかかった。
沖縄だったら、行って帰るだけなら、
できる時間やなあ。
けど、そこまでかけて、行くことに、
意味だけでなく、
喜びまで感じる、
アマフェスツアーであったことよ。

その証拠に、すぐには、感想書けず、
丸三日経った今でも、
なんだかロスが抜けきっていない。

出演者の皆さん、同行してくれた谷口くん、
そして何より、素晴らしい祭りを作ってくれた、
高校生はじめとする主催者の皆さん、
スタッフの皆さん、
フードを提供してくれた皆さん、
そして、温かく迎えてくれた海士町の皆さん、
ほんまにありがとうございました。

あのお見送り、絶対忘れません。
なんぼ弱いワシの海馬でも、
あのシーンだけは、忘れられないと思います。

またいつか行われる(かもしれない)アマフェス、行きますね!
テツさん「もう絶対やらん」ゆーてたけど、
前回も同じことゆーてたんで、心配してません。

けど、アマフェスじゃない、普段の海士町にも行きたくなってます。
なんの目的もなく、
ふら〜〜〜と酒飲みに行くかもしれません。
ワシ、そういう普段の海士町も観てみたくなってます。
そのときは、また遊んでやってくださいね!

では、また、その時まで、お元気で!
必ず、また会いましょう!

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