無邪鬼@扇町ミューアムキューブ。

昨年オープンした扇町ミュージアムキューブに、先週土曜、初めて芝居を観に行ってきた。

扇町というと、30年以上前、ワシが小劇場巡りに夢中になってた頃、行き倒した、
扇町ミュージアムスクエアがあった土地なので、
ここに新しくできた演劇中心のスペースに演劇を観に行かねば!と思ってたのだが、
ライブ、映画の後になってしまったな。

お芝居は、仕事でお世話になった八田浩司さんが出演された「無邪鬼」。

「ピーターパン」や「ブリキの太鼓」を思わせる、
大人になることを拒否する少年の物語だった。

ストーリー的には完成度高くて、
ワンシチュエーションなのに退屈させず、
ワシらの世代には懐かしい土管をうまく使ったり、
黒子が役者として喋り出すなどの、アイデアも面白かった。
魔法が使えてたかのように思える人の子ども時代を座敷童のような
「無邪気=無邪鬼」とするなどの設定もよく考えられてて、
煌びやかな小道具もあったり、踊りやアクションも大胆で、見どころ満載、
エンターテイメントとしては、十分に楽しめた。

ただ気になったのは、
子どもが大人になるためには、
無邪鬼のままでは、いてられない、というのは、いいんだけど、
それを、本人の意思よりも、人から言われて、嫌々ながら決心する、
という風に見えて、どうも居心地悪いなあ、と思ってしまった。

周りのみんなが大人になってしまって、孤独で寂しいから大人になる、
大人になるためには、本人があまりしたいと思わない儀式をやらなくてはならない、
と言うのは、なんか同調圧力っぽく思えて、ちょっと違和感を感じてしまった。

なにか本人にやりたいことができて、そのために本人の意思で大人になってほしかったなあ、
それがなければ、ずっと子どもでもええやん!
と、還暦過ぎて、まだお子ちゃまのワシは思ってしまったのである。

細かいことで言うと、黒子が誰には見えてて、誰には見えてないというルールが、
どうもよくわからなくて、ちょっとずつ混乱しながら観ていた。

けど、久しぶりに生で観るお芝居は、やっぱり楽しかったなあ。
お芝居って、ほんまに、たくさんの人が関わって、
やり直しのきかない、一回にかけるところが、
ゾクゾクするほど、おもしろい。

「今年は、もっとお芝居を観に行きたいなあ」と思わせる、
新春の観劇体験でございました。

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